それでも本日は懐疑的に考えたい…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/05/24 11:11

◆ 「米早期利下げ観測」はさらに緩み… - “157円回復”


昨日も米経済指標は“強め(米新規失業保険申請件数は前週比-0.8万件、サービス業PMIは前月比+3.5の54.8)”となり、「米早期利下げ観測」はさらに緩みました。
このため米10年債利回りが“14日以来の4.496%”へと上昇する中、ドル円は“157.189円”へと上値を伸ばすに至りました。

もっとも“157.010円(4/29~5/3の61.8%戻し)”を上回っても、大きなストップロスを絡めることはありませんでした。
このため“ポジション調整(利益確定売り)”が次第に優勢となる中、“156円台”へと押し戻されて、そのまま昨日の取引を終えています。

◆ “もう一段の上値模索”を意識せざるを得ないが…?


もう少し時間がかかると見ていた筆者にとっては少々誤算でしたが、それでも当該ラインを突破したという事実は変わりません。
このため昨日は押し戻されたものの、テクニカル的には“もう一段の上値模索”を意識せざるを得ないのが実状といえます。

これに対峙するのが「円買い介入」に対する思惑ということになりますが、「伊ストレーザG7(財務相・中銀総裁会議)」の真っただ中とあっては…?
さらにイエレン財務長官からは、またしても「介入けん制発言」が発せられたとあっては…?
ただ本日は「米3連休」を控えた週末でもありますので、「新規のポジション形成」も手控えられやすい…?

「円買い介入」は期待薄といわざるを得ない状況ではありますが、本日に関しては“もう一段の上値模索”も懐疑的に考えたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

159.000(大台)
158.419(+2σ)
158.228(4/29~5/3の76.4%戻し)
上値5:157.980(5/1高値、ピボットハイブレイクアウト、大台)
上値4:157.567(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:157.256(ピボット1stレジスタンス)
上値2:157.189(5/23高値)
上値1:157.081(+1σ)
前営業日終値:156.944(大台)
下値1:156.825(5/23安値後の押し目)
下値2:156.566(ピボット1stサポート)
下値3:156.499(5/23安値)
下値4:156.344(5/16~5/23の23.6%押し)
下値5:156.187(ピボット2ndサポート)
156.091(5/22安値)
156.000(大台、日足・一目均衡表基準線)
155.847(5/21安値、5/16~5/23の38.2%押し、ピボットローブレイクアウト)
155.619(20日移動平均線)
155.504(5/20安値、週足・一目均衡表転換線)
155.399(5/16~5/23の50%押し、日足・一目均衡表転換線)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想