◆ “155円台”での“揺れ動き”…
先週末も「米年内利下げ」への思惑と、それを押し戻す「FRB要人発言(早期に利下げに慎重)」に挟まれる展開でした。
まず米10年債利回りが“上昇(→4.40%)”したことから、欧州タイムにかけてドル円は“155.980円”へと上値を拡大しました。
ただ“156円台”に乗せ切ることができないまま、米経済指標は前日と同じく“弱め”となりました。
こうして「米年内利下げ」への思惑が再燃する中、“155.247円”へと押し戻されていきました。
ところがFRB要人発言は相変わらず“タカ派寄り”であり、米10年国債利回りは“さらに上昇(→4.42%)”しています。
こうしてドル円はすかさず“切り返し”、“155円後半(終値は155.705円)”へと再び押し戻されて、先週末の取引を終えています。
◆「下値はより固い」ばかりが意識されているが…?
前記“タカ派寄り”の中でも、『インフレ次第では利上げも辞さない』というボウマンFRB理事発言は別格だったといえます。
このため「米年内利下げ」への思惑が後退するのは致し方ないところですが、ただ「米インフレ再燃」が後退したのは紛れもない事実といえます。
このため“巻き戻し(ドル買い)”が目立つのはある意味で当然といえますが、ここから“ドル買い”が加速するかは甚だ疑問といわざるを得ない…?
「日銀追加利上げ」に具体的な道筋が見えない以上、「日米金利格差は当面高止まり」との思惑が大きく変わることはないと見られます。
このため基本的には“下値の堅さ”が際立ちやすく、場合によっては“156円回復”も見られるかもしれません。
ただし「米インフレ鈍化」は定かとはいいがたいものの、「米インフレ再燃」が後退しているのは事実でもあります。
このため“加速”するかは微妙といわざるを得ず、引き続き「下値はより固いが、上値も重い」と鑑みながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
157.980(5/1高値、大台)
157.911(+2σ)
157.010(4/29~5/3の61.8%戻し、大台)
上値5:156.771(5/14高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:156.668(+1σ)
上値3:156.549(5/15高値)
上値2:156.377(ピボット2ndレジスタンス)
上値1:155.980(5/17高値、日足・一目均衡表基準線、ピボット1stレジスタンス、大台)
前営業日終値:155.705
下値1:155.456(20日移動平均線、週足・一目均衡表転換線)
下値2:155.308(ピボット1stサポート)
下値3:155.247(5/17安値)
下値4:155.190(日足・一目均衡表転換線)
下値5:155.074(5/16~5/17の38.2%押し、大台)
154.911(ピボット2ndサポート)
154.794(5/16~5/17の50%押し)
154.514(5/16~5/17の61.8%押し、ピボットローブレイクアウト)
154.183(-1σ)
154.000(大台)
153.608(5/16安値)
153.236(50日移動平均線)
152.940(-2σ、大台)
152.763(4/11安値、5/6安値)
《10:55》
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