ドル買い優勢、米債利回り上昇で ドル円155円台後半=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/05/17 20:27
ドル買い優勢、米債利回り上昇で ドル円155円台後半=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ドル買いが優勢になっている。米10年債利回りが4.36%付近から4.39%付近に上昇する動きが下支えしている。今週は米PPI、CPIをはじめとして一連の米経済指標が発表された。米早期利下げ観測が広がり、ドル売りが先行した経緯がある。ただ、昨日の輸入物価が上振れしたことなどでドルに買戻しが強まった。きょうは主要な経済統計発表に欠けるなかで、週末調整を絡めたドル買いの流れとなっているようだ。今週の株式市場は米早期利下げ観測を好感して米欧などで最高値更新の動きが相次いだが、きょうは調整に押され気味となっている。ドル円はドル買いの流れを受けて155円台前半から156円手前水準まで上昇。ユーロドルは1.08台後半から前半へ、ポンドドルは1.26台後半から半ば割れ水準へと軟化している。クロス円は東京市場で買われたあと、ロンドン時間には上昇一服。ユーロ円は169円台を割り込んでいる。一方、ポンド円は197円台前半に高止まり。ユーロ売り・ポンド買いのフローが入っている。

 ドル円は155円台後半での取引。東京朝方の155.33近辺を安値に東京午前には155.90付近まで上昇。日銀の国債買いオペが減額されず据え置きだったことに反応した。その後は155.60付近までの調整を経て、ロンドン時間には再び155.98近辺に高値を伸ばした。ただ、156円を付けるには至らず、高止まりしての揉み合いが続いている。この時間帯は米債利回りの上昇がドルの下支えとなっている。

 ユーロドルは1.08台前半での取引。東京朝方の1.0869近辺を高値に、その後は上値を抑えられている。ロンドン時間には米債利回り上昇とともに下押しされ、足元では安値を1.0830台へと広げてきている。ユーロ円は東京市場から上に往って来い。168.79近辺を安値に169.29近辺まで買われたあと、足元では再び168.80台に反落している。対ポンドではユーロ売りが入っている。

 ポンドドルは1.26台半ばでの取引。東京朝方の1.2673近辺を高値に、その後は上値を抑えられている。ロンドン時間には米債利回り上昇とともに下落。安値を1.2645近辺に広げる場面があった。ポンド円は東京午前に196.80近辺から197.33近辺まで買われた。その後は197円台での取引が続いている。ユーロポンドは0.8580付近から0.8565付近へと軟化しており、ポンド買いが優勢。ただ、この日は特段の新規材料には欠けており、週末を控えた調整の面も指摘される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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