◆ 「日米金利格差」が再びテーマに… - “155円後半”へ
前日のカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁に続き、昨日もコリンズ・ボストン連銀総裁から“タカ派寄り発言”が飛び出しました。
『インフレ2%目標達成には一段の時間要する公算』
『想定以上に長く金利高水準を維持する必要』
この影響もあって復活しつつあった「米年内利下げ観測」はさらに緩み、米10年債利回りは“上昇(→4.49%)”しています。
一方で植田日銀総裁は、日銀会合後よりニュアンス(トーン)をもう一段上がっています。
『急速な円安は経済にとってマイナス、好ましくない』
『物価見通しの上振れリスク大きくなれば、金利早めに調整』
ただマーケットの反応は現時点では鈍く、鈴木財務相のけん制発言と相まって“上値を押さえる”には機能しているものの、“流れを止める”には機能していないのが実状といえます。
◆ “もう一段の上値模索”は意識されやすいが…?
こうして「日米金利格差は当面高止まり」との思惑は続いており、ドル円は“155円回復”を示現すると“155.680円”へと上値を伸ばし、そのまま昨日の取引を終えています。
政府関係者へのインタビューにて、「2回の円買い介入実施(4/29・5/2)」が昨日は明らかにされましたが、マーケットは「円買い介入より日米金利格差」をより意識した動きを続けています。
一方で前記したように、植田日銀総裁のニュアンスが一段上がったことで、“155.70-156.00円”には「ドル売りオーダー」がビッシリ並び始めたとも聞き及びます。
そうなると“もう一段の上値模索”は継続する可能性が高いものの、昨日に比べて“上値の重さ”はより意識されやすい…?
分岐点だった“155.042円(4/29~5/3の38.2%戻し)”を超えたことで上伸したドル円ですが、次なるポイントである“156.026円(同50%戻し)”を窺うには、少々材料不足と見るべきかもしれませんね。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
157.980(5/1高値、大台)
157.597(+2σ)
157.197(ピボットハイブレイクアウト)
上値5:157.010(4/29~5/3の61.8%戻し、大台)
上値4:156.439(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:156.249(+1σ)
上値2:156.026(4/29~5/3の50%戻し、日足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス、大台)
上値1:155.680(5/8高値)
前営業日終値:155.604
下値1:155.499(日足・一目均衡表基準線)
下値2:154.984(20日移動平均線、大台)
下値3:154.777(5/3~5/8の23.6%押し、ピボット1stサポート)
下値4:154.504(5/8安値)
下値5:154.219(5/3~5/8の38.2%押し、5/7NYタイム安値)
154.087(ピボット2ndサポート)
153.975(5/7欧州タイム安値、大台)
153.834(5/7安値、5/3~5/8の50%押し)
153.669(ピボットローブレイクアウト)
153.553(-1σ)
153.316(5/3~5/8の61.8%押し、週足・一目均衡表転換線)
《10:55》
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