◆ まず“円売り”進行… - 一時“160円”乗せ
大きな大きな往って来い(乱高下)…。
まず先週末の「日銀会合」は、基本的に“ゼロ回答”でした。
今年度のコアインフレ率こそ“上方修正(+2.8%)”されたものの、26年度に関しては逆に“2%割れ(+1.9%)”とされました。
「国債買入額」に関しても、前月声明を踏襲する“これまでと同程度”に留まりました。
さらに「植田日銀総裁会見」に至っては、『基調的な物価上昇に無視できない影響あれば政策変更を判断』と述べたものの、『いまのところ基調的な物価上昇率に大きな影響はない』としました。
このため“円売り”が加速し、26日には上値メドと見られた“155円を突破(高値は158.428円)”、そして昨日29日には“90年4月以来(同160.197円)”へと駆け上がりました。
◆ 一転して“急落”… - 「円買い介入」の可能性…
ところが“円買い圧力”が不意にかかり出すと、あれよあれよといっている間に“155円割れ(安値は154.531円)”へと押し下げられました。
『ノーコメント(神田財務官)』とされていますので、「円買い介入」だったのかは現時点で定かではありません。
また「外国為替平衡操作の実施状況(いわゆる介入実績)」が本日は予定されていますが、集計は“25日分まで”となっています。
もちろん日銀-政府間の資金のやり取りを見る「日銀当座預金残高見通し」を見れば、“凡そ”の見当はつくでしょう。
それでも「介入を実施した」と当局が発言しない限り、「5月末まで薮の中」というのが実状といえそうです。
◆ “疑心暗鬼”とした点では成功…!? - 「円買い介入」だとすれば…
ただ“意図的な動き”であったことは疑いようがありませんので、マーケットとしては“疑心暗鬼”にならざるを得ないと見るのが妥当でもあります。
そうなると“円売り”は緩む可能性が高く、再び“160円台”を目指すには「別の材料」あるいは「時間の経過」が必要と見るのが妥当なところ…?
もちろん“疑心暗鬼”というのがポイントでしょうから、ファンダメンタルズに沿って時折“上値模索”は続くと見られます。
それでも“おっかなびっくり”の度合いは、より強まったと見るべき局面と考えたいところです。
となれば“不安定な揺れ動き”を見せたとしても、次なる材料が飛び出すまでは“上値は限定的”…?
もっともそこまで“上値模索”が進行するかは、また別の話といえますが…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
158.860(4/29高値後の50%戻し)
158.033(4/29高値後の61.8%戻し、大台)
上値5:157.859(+2σ)
上値4:157.364(4/29高値後の50%戻し)
上値3:157.000(大台)
上値2:156.893(日足・一目均衡表転換線)
上値1:156.695(4/29高値後の38.2%戻し)
前営業日終値:156.360
下値1:156.000(大台、4/29安値後の38.2%押し)
下値2:155.922(+1σ)
下値3:155.712(4/29安値後の50%押し)
下値4:155.499(日足・一目均衡表基準線、4/29安値後の61.8%押し)
下値5:155.000(大台)
154.531(4/29安値)
154.391(4/22安値、4/5~4/29の61.8%押し)
《10:55》
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