ハウテレビジョン Research Memo(5):取引先数・会員数とも増加基調、顧客単価向上も増収に寄与

配信元:フィスコ
投稿:2024/04/08 15:05
*15:05JST ハウテレビジョン Research Memo(5):取引先数・会員数とも増加基調、顧客単価向上も増収に寄与 ■ハウテレビジョン<7064>の事業概要

3. サービス別売上高と主要KPI
(1) サービス別売上高
2024年1月期のサービス別売上高は新卒サービス「外資就活ドットコム」が1,536百万円(売上構成比83.4%)、中途サービス「Liiga」が306百万円(同16.6%)と、いずれも増収基調となっている。なお、新卒サービス「外資就活ドットコム」における商品分類別売上構成比は広告掲載型・イベント型商品が約6割、スカウト配信型商品が約4割となっている。スカウト機能の利用が拡大しているため配信型商品の構成比が上昇基調となっている。また、毎年の価格改定やクロスセル(配信型商品の追加購入など)による単価向上効果も寄与している。

季節要因として、募集企業の採用活動や学生の就職活動の開始時期などによって、売上高は四半期ごとに変動する傾向がある。2021年1月期は一時的要因(企業の採用活動早期化や新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響など)で従来と異なる構成比となったが、おおむね第2四半期(5月~7月)と第4四半期(11月~1月)の構成比が高く、第1四半期(2月~4月)と第3四半期(8月~10月)の構成比が低いという季節特性がある。また配信型商品の場合、募集企業と期間及び利用回数を定めて契約した時点で受注が確定するが、募集企業が配信を利用した時点での収益計上となるため、募集企業の利用時期(早い時期に利用して消化する、年度末に追い込みで利用するなど)によって同社の収益計上時期が変動する可能性がある。募集企業が契約期限内に契約回数を全て利用しなかった場合は、契約期限が終了した時点で残りの回数分の収益を一括計上する。

(2) 主要KPI
キャリアプラットフォーム事業(新卒サービス「外資就活ドットコム」と中途サービス「Liiga」の合計)の累積取引社数は2024年1月時点で893社、2012年1月~2024年1月の累積会員数は525,064人となった。同社独自のユーザーストック型プラットフォームにより会員数が増加基調であり、これに伴って若手ハイクラス層の優秀な人材を求める取引社数も増加基調となっている。

新卒サービス「外資就活ドットコム」の累積送客数(掲載型商品:広告クリック数をカウント)と累積スカウト承諾数(配信型商品:企業送付スカウトを承諾した会員数)の推移(2018年1月~2024年1月)は、2024年1月時点で2,616,803人、2018年1月~2024年1月の累積スカウト承諾数は51,579人となった。ピンポイントで選りすぐりの候補者にのみアプローチしたい企業需要に対して、2021年10月にリリースした「理系スカウト」をはじめとするダイレクト・リクルーティング・サービスが好調に推移し、スカウト承諾数が急増している。

中途サービス「Liiga」のエージェント登録数(中途サービス「Liiga」に登録している転職エージェントの総数)と、累積マッチング数(中途サービス上で企業及び転職エージェントから送付されたスカウトを会員が承諾した回数と、掲載されている求人情報に会員が自己応募した回数の合計)の推移(2017年1月~2024年1月)は、1,002人・社、2017年1月~2024年1月の累積マッチング数(中途サービス~)は92,180回となった。採用企業・転職エージェントの拡大やスカウトイベントの実施などにより、スカウト送付数及びマッチング数とも増加基調となっている。

平均単価は上昇基調となっている。新卒サービス「外資就活ドットコム」における取引額1,000万円以上の企業の構成比は、大手優良企業との取引が順調に拡大し、2023年1月期には18%まで上昇した。また、中途サービス「Liiga」における2023年1月期の収・年齢の推移(2019年1月期~2023年1月期)は、平均年齢は20代後半の若手キャリアで、平均採用決定年収は785万円まで上昇した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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