カーバイドはカイ気配のまま急上昇、今期最終利益大幅上方修正で増配と自社買い実施へ
日本カーバイド工業<4064.T>が寄り付き大口の買い注文に値が付かず、カイ気配のまま株価水準を切り上げている。中堅化学メーカーでファインケミカルや電子材料などに幅広く展開する。足もとの収益環境は逆風が強いが、再帰反射シートなどが好調で業績に貢献しているほか、今後は半導体市況の回復を受け同社が手掛ける電子材料部門の底入れも期待できる。そうしたなか、7日取引終了後に24年3月期の最終利益を従来見通しの9億円から24億円(前期比7.2倍)に大幅増額した。これは、特許権侵害行為に対する損害賠償請求の控訴審判決に関連した特別利益計上によるもの。これに伴い、今期の年間配当を従来計画の65円から80円に15円増額し、発行済み株式数1.5%相当の14万株、金額ベースで2億円を上限とする自社株買いを実施することも併せて発表、これが株価を強く刺激する格好となっている。
出所:MINKABU PRESS
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