分水嶺を巡る攻防は”来週に持ち越し”…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/09/29 10:40

◆ “ドル買い”一服… - “149円前半”


週末・月末そして四半期末を控える中、昨日は“ドル買い”が緩みました。
このため“4.68%”へと米10年債利回りがさらに上昇したにもかかわらず、ドル円は“150円トライ”を見せることはありませんでした。
一方で「日米あるいは米欧の金利格差」を緩めるには至っておらず、あくまで“ポジション調整の一環”と見るのが妥当な状況でもあります。
こうして“上値の重さ”は意識されたものの、“下値の堅さ”は如何ともしがたく、“149円前半”を中心とした揺れ動きに終始して、昨日の取引を終えています。

◆ 本日も“上値追いのリスクは大きい”…?


本日はその週末・月末そして四半期末を迎えるだけに、昨日同様の展開が想定されるところです。
ただ欧州タイムには「欧CPI(予想は前月より伸び鈍化)」、そしてNYタイムには「米PCEコア・デフレータ(こちらも前月より伸び鈍化)」が予定されています。
ただ“その度合い(強弱)”によって、前記思惑が揺れ動かないとも限りませんので、注意が必要といえます。
「円買い介入」に関しても引き続き注意が必要ですが、“過度or急激な動き”とはいい難い状況だけに、どこまで日本当局の「円安けん制発言」のトーンを上げてくるか…?

“崩れる”にまで発展することはないと考えてはいますが、昨日に続き、本日も“上値追いのリスクは大きい”…?
分水嶺を巡る攻防は"来週に持ち越し”と見たいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

152.300(90/7/6高値)
151.952(22/10/21高値、大台)
151.000(大台)
上値5:150.000(大台)
上値4:149.924(ピボットハイブレイクアウト)
上値3:149.843(+2σ)
上値2:149.707(9/27高値《年初来高値》、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:149.557(9/28高値、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:149.283
下値1:149.145(9/28安値、ピボット1stサポート)
下値2:149.000(大台)
下値3:148.869(9/27安値、+1σ、ピボット2ndサポート)
下値4:148.795(9/21~9/27の38.2%押し)
下値5:148.698(9/26安値、ピボットローブレイクアウト)
148.514(9/21~9/27の50%押し、日足・一目均衡表転換線)
148.238(9/25安値、9/11~9/27の38.2%押し、9/21~9/27の61.8%押し)
148.000(大台、20日移動平均線)
147.801(9/11~9/27の50%押し)
147.695(9/1~9/27の38.2%押し)
147.494(9/22安値)
147.321(9/21安値、9/11~9/27の61.8%押し)
147.074(日足・一目均衡表基準線)
147.001(9/13-14安値、9/1~9/27の50%押し、大台)
146.930(-1σ)
146.577(8/7~9/27の38.2%押し)
146.441(9/12安値、9/1~9/27の61.8%押し)

《10:30》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想