前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2023/07/21 05:30

スマサポ <9342>  1,645円 (+300円、+22.3%) ストップ高

 スマサポ <9342> [東証G]がストップ高。同社は20日午前11時ごろ、不動産賃貸管理業を展開しているアパグループ(東京都港区)が自社の入居者アプリ「totono」を導入し、運用を開始したと発表。これが株価を刺激したようだ。「totono」は、不動産管理会社と入居者をつなぐスマートフォンアプリケーション。入居者はこれまで不動産管理会社とのやり取りは電話や書類手続きといった手段に限られていたが、このアプリを利用することでアプリ内から契約内容を確認でき、問い合わせや各種申請もアプリ内で行うことが可能になる。

クオリプス <4894>  2,271円 (+400円、+21.4%) ストップ高

 クオリプス <4894> [東証G]がストップ高。NHKが19日夜、心筋細胞シートを心臓の患者に移植する手術を九州で初めて行った九州大学が会見を開き、患者の男性の経過は順調だと報告したと報じた。クオリプスはiPS細胞由来の心筋細胞シートの開発を手掛けており、今後の事業拡大を期待した買いが集まったようだ。手術は今年1月に行われた。虚血性心筋症という重い心臓病を患う50代の男性に、心筋細胞シートを心臓の表面に貼り付ける手術を実施した。患者の男性は仕事に復帰しており、九大は術後の経過は順調だと明らかにしたという。

クロスプラス <3320>  969円 (+150円、+18.3%) ストップ高

 クロスプラス <3320> [東証S]がストップ高。19日の取引終了後、24年1月期連結業績予想について、売上高を580億円から590億円(前期比3.4%増)へ、営業利益を3億円から12億円(同6.6倍)へ、純利益を5億円から13億円(同2.9倍)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各7円の年14円から、中間・期末各12円の年24円へ引き上げており、これを好感した買いが殺到した。上期において、ショッピングセンターやファッションビルなどの商業施設の復調のなか、アパレル卸売、アパレル小売ともに好調に推移していることに加えて、前期から継続して仕入原価上昇に対応する価格転嫁を更に進めていることが売上高・利益を押し上げる。また、素材や機能など付加価値を高めたNB商品の強化に加え、ASEAN生産比率を高め、仕入原価の低減を図っていることも寄与する。

プラネット <2391>  1,451円 (+147円、+11.3%) 一時ストップ高

 プラネット <2391> [東証S]が3日続急騰、一時ストップ高となった。20日付の日本経済新聞朝刊で、「ユニ・チャームやライオンなど日用品メーカーと卸の合計10社が年内に共同の物流システム基盤の運用を始める」と報じられ、なかで「まず商品の受発注システムを運用するプラネットが開発した物流基盤システムを採用する」とあることが買い材料視されたようだ。記事によると、10社連合では共同運送も視野に入れ、運転手不足で物流が滞る懸念のある「2024年問題」に備えるとしており、物流基盤システムの採用により、数時間を要した荷下ろし作業時間を4割短くするという。メーカーが商品を発送する際に、各トラックが運ぶ商品や荷物量のデータが事前に卸に共有されるようになり、これまで荷下ろしや待機時間を長くしていた要因の一つとされる荷物の検品作業の効率化を図るとしている。

クラダシ <5884>  624円 (+53円、+9.3%)

 クラダシ <5884> [東証G]が5日ぶり急反発。同社はフードロス削減を促す食品EC「Kuradashi」を運営し、6月30日に東証グロース市場に新規上場した。上場日に高値879円(初値は800円)をつけた後は下落基調を続け、7月19日には一時567円まで売られるなど、公開価格の520円に迫っていた。値ごろ感を意識した買いが入ったほか、海外市場ではウクライナの穀物輸出拠点であるオデッサ港がロシア軍の攻撃を受けたことで、小麦先物価格が急伸。食品価格の更なる高騰に対する懸念が強まるなかにあって、消費者の節約志向の強まりが同社の事業の追い風となるとの思惑も広がったようだ。

クリレスHD <3387>  1,081円 (+83円、+8.3%)

 東証プライムの上昇率2位。クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> [東証P]が続急伸。2020年2月以来、およそ3年5ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。同社はしゃぶしゃぶ店「しゃぶ菜」やスイーツ店「デザート王国」、傘下のSFPホールディングス <3198> [東証P]で運営する居酒屋「磯丸水産」など、多数のブランドを抱える外食チェーン。14日に発表した3-5月期(第1四半期)決算は、新型コロナウイルスの5類移行やインバウンド回復を追い風に4割近い増収を達成。営業利益も時短協力金などの影響を除いた実質ベースで大幅な増益となった。好業績を背景に同社株に上昇圧力が強まるなか、20日は国内調査機関の格上げを手掛かりに一気に上げ足を加速させた。

リョービ <5851>  2,561円 (+166円、+6.9%)

 東証プライムの上昇率3位。リョービ <5851> [東証P]が3日続急伸。20日午後1時ごろ、23年12月期の連結業績予想について、売上高を2660億円から2700億円(前期比8.2%増)へ、営業利益を75億円から105億円(同50.7%増)へ、純利益を55億円から84億円(同75.6%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各25円の年50円から中間・期末各35円の年70円へ引き上げると発表したことが好感された。上期において円安による在外子会社の円換算額が増加したことに加えて、エネルギーコスト上昇分の一部回収が進んでいることや、為替の円安、電気・ガス価格激変緩和対策などの影響が寄与する。

ラストワンM <9252>  3,690円 (+220円、+6.3%)

 ラストワンマイル <9252> [東証G]が続急伸。前日19日に75日移動平均線を足場に大陽線を引いたが、20日も目先筋の売り物をこなし上値を指向。電力・ガス料金や宅配水などの契約代行サービスを手掛けるが、M&Aや提携戦略などを推進し業容拡大に取り組んでいる。19日取引終了後、インターネットサービスの販売、卸売事業を展開するキャリア(札幌市北区・非上場)の全株式を取得し子会社化することを発表した。取得価格は概算で5億700万円。これによる顧客層の拡大に期待した買いを引き寄せた。

ハルメク <7119>  1,905円 (+105円、+5.8%)

 ハルメクホールディングス <7119> [東証G]が急反発。19日の取引終了後、23年9月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表したことが好感された。毎年9月末と3月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に、保有する株数に応じて自社グループの雑誌(定期購読権)や商品をそれぞれ贈呈する。

rakumo <4060>  1,140円 (+57円、+5.3%)

 rakumo <4060> [東証G]が続急伸。20日、「rakumoワークフロー」とフランスのルムアップス社(リヨン市)の従業員エクスペリエンスプラットフォーム「LumApps(ルムアップス)」を連携させるためのガジェット機能の提供を開始したと発表しており、好材料視された。「rakumoワークフロー」は社内稟議プロセスをデジタル化し、社内業務の効率化を実現するためのワークフローシステムで、Google Workspaceとの連携により人事異動時のメンテナンス作業を効率化できるサービス。今回のガジェット機能提供により、個人に最適化された「LumApps」のポータル画面を通じて、申請・承認のプロセスをスムーズに行えるワークフロー環境を実現するとしている。

ジオコード <7357>  813円 (+30円、+3.8%)

 ジオコード <7357> [東証S]が大幅続伸。20日の寄り前、SEO対策とWebサイト制作を融合・発展させた「オーガニックマーケティング」サービスにおいて、顧客Webサイトのコンバージョン改善にWACUL <4173> [東証G]の「AIアナリスト」を導入すると発表したことが好感された。ジオコードでは、19年から「AIアナリスト」を試験的に導入し、これまで約40社の顧客Webサイトの改善に利用した結果、コンバージョン率が改善する結果が得られたという。「AIアナリスト」を活用することで、個人の属人的なスキルや分析結果に頼るのではなく、GA(Googleのアクセス解析)上のデータをAIによって分析した結果に基づいて実施できるため、効率的で実効性の高いコンバージョン率改善の提案が可能になるとしている。

ベガコーポ <3542>  662円 (+23円、+3.6%)

 ベガコーポレーション <3542> [東証G]が大幅反発。同社は20日、自社が運営する越境ECプラットフォーム「DOKODEMO(ドコデモ)」が、福岡市海外ECトライアル推進事業の市内パートナーとして登録されたと発表。ドコデモは「日本製品を世界中のユーザーに届ける」をモットーに、決済・物流・CSなど越境ECに必要な機能を兼ね備えたプラットフォーム。23年3月時点で会員登録者数は100万人を突破し、台湾などのアジアの国々を中心に、ASEAN諸国、北中米EUなど114ヵ国の国と地域に届けている。

ツナグGHD <6551>  642円 (+21円、+3.4%)

 ツナググループ・ホールディングス <6551> [東証S]が大幅高で3日続伸。20日の午前中、子会社ロジHRが、物流専門求人情報&採用プラットフォーム「Logi REC(ロジリク)」を7月下旬にローンチすると発表しており、好材料視された。「Logi REC」は、掲載料金の完全無料や求職者志向に合わせた独自の検索軸の設定などを特徴とするプラットフォーム。物流業界では、「2024年問題」によってさらなる人手不足が懸念されており、大きな課題となっていることから、まずは「採用・人材調達」にフォーカスし、その後サービス内容を拡充するとしている。

サークレイス <5029>  882円 (+25円、+2.9%)

 サークレイス <5029> [東証G]が続伸。同社は19日、提供するSalesforce運用支援サービスと自社開発Webサービス「Knowit(ノウイット)」を組み合わせた新サービス「SalesforceマルチクラウドらくらくAI実装支援」を発表。ノウイットはSaaS型クラウドサービス「Circlace」と、米オープンAI社が開発した生成AI「チャットGPT」を連携させたサービス。今回発表した新サービスは20日から提供を始める。

Vゴルフ <3931>  1,330円 (+36円、+2.8%)

 バリューゴルフ <3931> [東証G]が3日ぶり反発。20日の午前中、ゴルフダイジェスト・オンライン <3319> [東証P]と業務提携して開発を進めていた新サービスについて、7月25日に開始すると発表したことが好感された。新サービスでは、Vゴルフの「1人予約ランド」とGDOの1人予約サービスで予約状況などの情報を相互に連携する。これにより、プレー可能ゴルフ場の増加やスタート枠の共有、ゴルフ場オペレーション負荷の軽減などの効果が期待できるとしている。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

AIクロス <4476>  1,543円 (+41円、+2.7%)

 AI CROSS <4476> [東証G]が続伸。19日の取引終了後、コラボス <3908> [東証G]とSMS送受信サービス「絶対リーチ!SMS」の販売代理店契約を締結したと発表しており、好材料視された。コラボスのクラウド型コールセンターシステム「COLLABOS PHONE」に「絶対リーチ!SMS」を連携させることで、コールセンターの時間外や電話がつながらない際に、利用客の携帯電話へWebフォームやチャットボットのURLをSMSメッセージで自動送信するようにする。これにより、利用客に自己解決の機会を提供し、待ち時間を削減するとともに、オペレーターの生産性向上を実現するとしている。

いい生活 <3796>  682円 (+16円、+2.4%)

 いい生活 <3796> [東証S]が続伸。20日の午前中、インボイス制度に対応した賃貸借契約書テンプレートの提供を開始したと発表しており、好材料視された。同テンプレートは、10月からのインボイス制度開始に向けた対応の第2弾。インボイス制度対応版の契約書には費目ごとの税率表記や、インボイス制度関連の条文が追加されている。いい生活のサポートサイトから契約書テンプレートをダウンロードし、同社が提供するPM向け賃貸管理システム「いい生活賃貸クラウド」のシステム設定に登録することで利用できるようになるという。

FPパートナ <7388>  4,350円 (+95円、+2.2%)

 FPパートナー <7388> [東証G]が反発。企業に所属する従業員向けの「金融教育プログラム」を開発し、トライアルを開始すると発表しており、好材料視された。同プログラムは、「投資」「不動産」「税金・社会保険」「保険」「暮らしと生活」「相続」の6つのカテゴリー(全29単元)で構成され、受講者の生活環境や価値観・方向性に合った単元をセレクトし、オンラインで提供する。学びの難易度が高いと敬遠されがちな「金融教育」について、働きながら自らのペースで取り組むことができるプログラム構成となっており、一人ひとりの学びに寄り添いながらサポートするサービスとしている。

データアプリ <3848>  885円 (+18円、+2.1%)

 データ・アプリケーション <3848> [東証S]が4日続伸。20日の午前中、YE DIGITAL Kyushu(北九州市小倉北区)のクラウド型Web-EDIサービス「MONQX EDI」に、エンタープライズWeb-EDIシステム基盤「ACMS WebFramer」と、両社の共同開発によるWebアプリケーション構築支援ツールが採用されたと発表しており、好材料視された。両社は今後、Web-EDIシステムを短期間かつ容易に構築できる、業界テンプレート(製造・流通)などのサービスラインアップの拡充にも注力していく予定としている。

稀元素 <4082>  974円 (+19円、+2.0%)

 第一稀元素化学工業 <4082> [東証P]が4日ぶり反発。19日の取引終了後、18年3月から建設を進めていたベトナム新工場について、8月に稼働を開始すると発表したことが好感された。ベトナム新工場の稼働は、オキシ塩化ジルコニウム及びその他ジルコニウム化合物の生産能力増強と事業拡大を図るのが狙い。ジルコニウム化合物は、主にジルコニウム鉱石の粗精製塩であるオキシ塩化ジルコニウムを用いて製造されているが、現在オキシ塩化ジルコニウムのサプライヤーのほぼ全てが中国に存在しており、同社のベトナム子会社は中国以外で鉱物からオキシ塩化ジルコニウムを製造する唯一のサプライヤーとなる。なお、同件による業績への影響は、24年3月期業績予想に織り込み済みとしている。

三桜工 <6584>  849円 (+13円、+1.6%)

 三櫻工業 <6584> [東証P]が3日続伸。テクニカル的にも前週末に下回った25日移動平均線を陽線で上回り、5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも接近している。自動車用チューブや配管部品の製造を手掛け、独立系ながらトヨタ自動車 <7203> [東証P]や日産自動車 <7201> [東証P]、ホンダ <7267> [東証P]といった大手メーカーを主要販売先に高い商品競争力を発揮している。自動車は中国景気の減速が警戒される一方、経済成長著しいインドでの販売拡大が次のテーマとなっている。そうしたなか、同社は早くからインドでの展開に力を入れ、同じくインド事業を重視するステランティス との取引拡大に重点を置き、同国での需要開拓に努める構えにある。インドは電気自動車(EV)の市場としても魅力があり、同社のEV関連製品の拡販戦略と合わせて、収益機会拡大に対する期待が大きい。

日本製鉄 <5401>  3,065円 (+47円、+1.6%)

 日本製鉄 <5401> [東証P]が全体軟調地合いのなか続伸したほか、JFEホールディングス <5411> [東証P]が6日続伸となるなど鉄鋼株への買いが目立った。米国株市場ではこれまでのハイテク系グロース株から景気敏感株への物色資金のシフトがみられるが、東京市場も前日は海運株が一斉高に買われるなど、バリュー系の景気敏感株に投資マネーが流れている。そうしたなか、鉄鋼株は低PERでなおかつPBRも1倍を大きく下回る銘柄が多く、水準訂正狙いの買いを呼び込んだ。

コスモバイオ <3386>  957円 (+11円、+1.2%)

 コスモ・バイオ <3386> [東証S]が4日続伸。19日の取引終了後、スイスのインスフェロ社(チューリッヒ州)が提供する3次元細胞培養モデルを用いた受託サービス及び商品について、日本国内における独占販売代理店契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。インスフェロ社の3D“in vitro”(試験管内)モデルを用いた受託サービスや商品を製薬会社や基礎研究に従事する研究者などに販売することで、薬理・安全性試験や創薬研究を支援するという。なお、同件は業績へ多大な影響を与えるものではないとしている。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探

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