*12:01JST いい生活 Research Memo(1):2023年3月期は増収増益、2024年3月期も引き続き増収増益の見込み
■要約
いい生活<3796>は、賃貸管理、賃貸仲介、売買仲介などを行っている不動産事業者向けにクラウドサービスを提供するSaaS※企業である。「テクノロジーと心で、たくさんのいい生活を」というミッションの実現に向け、「心地いいくらしが循環する、社会のしくみをつくる」というビジョンを掲げている。不動産領域に特化し、取引に関連するあらゆる情報(物件情報、契約・成約情報、顧客情報等)を一元管理、ワンストップで扱えるクラウド型プラットフォーム(アプリケーション実行やデータ保存ができる基盤をWebで展開しているもの)を用いたサービスを提供し、成長を続けている。同社のサービスは不動産業界に特有の現場業務に関わる様々な課題を解決し、効率化するための機能が多数あり、効率化と収益向上を課題とする不動産関係者に注目されているサブスクリプションサービスである(月額利用料収入)。加えて同社は、顧客側のIT人材が不足している場合などに対応すべく、ソリューションサービスも提供している。システムの初期設定、導入・運用支援、システムツールの受託開発などを行うサービスである。2017年には弁護士ドットコム<6027>、2018年には SMBC GMO PAYMENT(株)、2019年にはGMOクラウド(現GMOグローバルサイン・ホールディングス)<3788>、また2022年にはNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(株)と業務提携をするなど積極的な業務提携を行い、事業基盤の拡大を図っている。
※SaaS(Software as a Service):提供者であるサーバー側で稼働するソフトウェアをインターネットなどで経由させることで、利用者側で必要な機能や分量のみを選択して利用できる提供形態のこと。
1. 2023年3月期の業績概要
2023年3月期の業績は、売上高で前期比10.8%増の2,696百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費)で同13.7%増の682百万円、営業利益で同41.7%増の234百万円、経常利益で同41.8%増の236百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同47.9%増の158百万円と大幅に増収増益となった。新規顧客の獲得、既存顧客への単価を向上させる取り組み(アップセル)、別の商品を提案する動き(クロスセル)などにより、SaaSのサブスクリプションの売上が好調であったことに加え、SaaSのソフトウェアに追加機能を拡張する機能(アドオン機能)等のシステム開発の受託やSaaSの導入・運用サービスにおけるソリューションの売上も好調であったため、2023年4月に期初予想より大幅な上方修正を発表し、そのままほぼ着地変わらずの結果となった。
2. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績予想は、売上高で前期比9.4%増の2,950百万円、営業利益で同28.1%増の300百万円、経常利益は同30.4%増の308百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同29.3%増の204百万円としている。売上拡大に伴うシステム基盤の強化やサービス展開の費用により売上原価が増加、加えてさらなる売上成長のための継続したセールス及びマーケティングの体制強化により販管費が増加する一方で、大規模顧客への新規開拓、既存顧客へのアップセル・クロスセル等により売上高は増収の見込みである。
3. 中長期の成長戦略の概要
同社は中期的な数値目標として、顧客法人数5,000社、平均顧客単価(月額)10万円以上、年間売上高60億円以上を目標にしている。成長戦略については、「顧客基盤の拡大」「収益力の強化」「将来への布石」を挙げ、サービスの進化及び導入支援顧客サポート体制の充実を目指す。
■Key Points
・2023年3月期は、大幅な増収増益
・2024年3月期も積極的な投資及びマーケティング・セールス活動を推進する
・中長期な数値目標を顧客法人数5,000社、平均顧客単価月額10万円以上、年間売上高60億円以上としている
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
<AS>
いい生活<3796>は、賃貸管理、賃貸仲介、売買仲介などを行っている不動産事業者向けにクラウドサービスを提供するSaaS※企業である。「テクノロジーと心で、たくさんのいい生活を」というミッションの実現に向け、「心地いいくらしが循環する、社会のしくみをつくる」というビジョンを掲げている。不動産領域に特化し、取引に関連するあらゆる情報(物件情報、契約・成約情報、顧客情報等)を一元管理、ワンストップで扱えるクラウド型プラットフォーム(アプリケーション実行やデータ保存ができる基盤をWebで展開しているもの)を用いたサービスを提供し、成長を続けている。同社のサービスは不動産業界に特有の現場業務に関わる様々な課題を解決し、効率化するための機能が多数あり、効率化と収益向上を課題とする不動産関係者に注目されているサブスクリプションサービスである(月額利用料収入)。加えて同社は、顧客側のIT人材が不足している場合などに対応すべく、ソリューションサービスも提供している。システムの初期設定、導入・運用支援、システムツールの受託開発などを行うサービスである。2017年には弁護士ドットコム<6027>、2018年には SMBC GMO PAYMENT(株)、2019年にはGMOクラウド(現GMOグローバルサイン・ホールディングス)<3788>、また2022年にはNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(株)と業務提携をするなど積極的な業務提携を行い、事業基盤の拡大を図っている。
※SaaS(Software as a Service):提供者であるサーバー側で稼働するソフトウェアをインターネットなどで経由させることで、利用者側で必要な機能や分量のみを選択して利用できる提供形態のこと。
1. 2023年3月期の業績概要
2023年3月期の業績は、売上高で前期比10.8%増の2,696百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費)で同13.7%増の682百万円、営業利益で同41.7%増の234百万円、経常利益で同41.8%増の236百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同47.9%増の158百万円と大幅に増収増益となった。新規顧客の獲得、既存顧客への単価を向上させる取り組み(アップセル)、別の商品を提案する動き(クロスセル)などにより、SaaSのサブスクリプションの売上が好調であったことに加え、SaaSのソフトウェアに追加機能を拡張する機能(アドオン機能)等のシステム開発の受託やSaaSの導入・運用サービスにおけるソリューションの売上も好調であったため、2023年4月に期初予想より大幅な上方修正を発表し、そのままほぼ着地変わらずの結果となった。
2. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績予想は、売上高で前期比9.4%増の2,950百万円、営業利益で同28.1%増の300百万円、経常利益は同30.4%増の308百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同29.3%増の204百万円としている。売上拡大に伴うシステム基盤の強化やサービス展開の費用により売上原価が増加、加えてさらなる売上成長のための継続したセールス及びマーケティングの体制強化により販管費が増加する一方で、大規模顧客への新規開拓、既存顧客へのアップセル・クロスセル等により売上高は増収の見込みである。
3. 中長期の成長戦略の概要
同社は中期的な数値目標として、顧客法人数5,000社、平均顧客単価(月額)10万円以上、年間売上高60億円以上を目標にしている。成長戦略については、「顧客基盤の拡大」「収益力の強化」「将来への布石」を挙げ、サービスの進化及び導入支援顧客サポート体制の充実を目指す。
■Key Points
・2023年3月期は、大幅な増収増益
・2024年3月期も積極的な投資及びマーケティング・セールス活動を推進する
・中長期な数値目標を顧客法人数5,000社、平均顧客単価月額10万円以上、年間売上高60億円以上としている
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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関連銘柄
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3796
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