上昇相場に強い順張り戦略の落とし穴【西村剛】

著者:西村剛
投稿:2023/05/23 19:00

日本株の売り時とは?

日経平均が30000円を突破し、日本株も上昇相場に突入した可能性が高くなってきました。この日本株の強い上昇の波に乗っている個人投資家もいれば、買い時がわからずに、指を咥えたまま上昇を見ているだけの方もいるかと思います。

本日はこの強い上昇相場の波に乗り遅れないためにも、適切な投資戦略と、的確な利益確定ポイントをお伝えいたします。

上昇相場に強い戦略と言えば【順張り戦略】です。
順張り戦略は株価が高値を更新した時に上昇トレンドに入ったと判断し、株を買う戦略です。順張り戦略の勝率は40%前後と低いものの勝ちトレードの利益が大きく、上昇相場に強い戦略と言われています。

直近もシステムトレードにおいてはシグナルが点灯するのが順張り戦略ばかりで、順調に含み益を拡大させているのですが、順張り戦略を使うにあたって理解しておかなくてはならない弱点があります。

その弱点とは、【株価の天井で手仕舞うことができない】ということです。言い換えるならば、順張り戦略で手仕舞うタイミングは「株価がちょっと下がったところになる」ということです。株価がいったん上昇トレンドに入るとどこまで上昇するかはわかりません。ですので株価が天井を打って下がり始めた時点で手仕舞うのがセオリーなのです。

ただ、初心者の場合、実際に手仕舞いのシグナルが出ても、「またどうせ上がるだろう」と楽観視してシグナルを無視したり、「ここで売る利益がちょっと減るからもう少し上がるまで待とう」と欲をかき過ぎて失敗してしまうのです。

このように順張り戦略には落とし穴があります。今順調に含み益が拡大していても楽観視は禁物です。しっかりシグナルに従ってトレードしてくださいね。

西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想