今週のポイント
今週(1/23- )は、豪州とNZの22年10-12月期CPI(消費者物価指数。いずれも25日)が豪ドルやNZドルの、BOC(カナダ中銀)政策会合(25日)がカナダドルの動向に影響を与えそうです。
豪州とNZのCPIの結果を受け、市場のRBA(豪中銀)とRBNZ(NZ中銀)の金融政策見通しが変化するのかに注目。BOC会合については、「利上げをするのかどうか(利上げの有無)」、そして声明で「先行きの金融政策についてのヒントが示されるのかどうか」が焦点になりそうです。
SARB(南アフリカ中銀)は、26日の政策会合で利上げすることを決定するとみられます。利上げ幅については、0.50%との見方が市場では有力です。一方で、SARBの利上げサイクルは今回で終了との見方も市場にはあります。声明やクガニャゴ総裁の会見が利上げサイクル終了との観測を強める内容になれば、SARBが利上げしたとしても、南アフリカランドは軟調に推移する可能性があります。
今週の注目通貨ペア(1): <豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.06000NZドル~1.09500NZドル>
現在の政策金利は、RBA(豪中銀)が3.10%、RBNZ(NZ中銀)は4.25%です。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)によると、「RBAのターミナル・レート(政策金利の最終到達点)は3.60%で、その後23年中はその水準に据え置く」との見方が市場では有力です。一方で、RBNZの政策金利については、「ターミナル・レートは5.25%か5.50%」と市場はみており、「23年中にも利下げに転じる」との観測もあります。
豪州とNZの22年10-12月期CPI(消費者物価指数)が1月25日に発表されます。物価の動向は、RBAやRBNZの金融政策に影響を与えるため要注目です。CPIがRBAの利上げ観測を強める一方、RBNZの23年中の利下げ転換への観測を強める結果になれば、豪ドル/NZドルが堅調に推移しそう。豪ドル/NZドルは、200日移動平均線(1/23時点で1.10025NZドル)に接近する可能性があります。
今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.30000カナダドル~1.37000カナダドル>
BOC(カナダ中銀)は1月25日に政策会合を開きます。その結果に米ドル/カナダドルが反応しそうです。
BOCは前回22年12月の会合で0.50%の利上げを実施する一方で、声明では10月会合まであった「政策金利をさらに引き上げる必要があると予想している」との文言を削除。「政策金利をさらに引き上げる必要があるかどうかを検討する」とし、利上げ停止が近いことも示唆しました。
25日の会合については、市場では0.25%の利上げが行われるとの見方が有力なものの、政策金利は据え置かれるとの見方もあります。そのため、BOCが0.25%利上げすることを決定すれば、カナダドル高材料となり、米ドル/カナダドルは下落する可能性があります。
ただ、声明やマックレム総裁の会見の内容にも目を向ける必要がありそうです。声明などが今回で利上げ停止の可能性を示す内容になれば、BOCの利上げを受けたカナダドル高(米ドル/カナダドルの下落)は長続きしないかもしれません。
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