「攻防戦」を割り込めるかは微妙…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/12/08 11:08

◆ またしても“上を下へ”と…


やはり“方向感定まらず”…。
しかしながら“膠着”ではなく、上を下への“(揺れ動き)”…。

昨日は「利上げの長期化(いわゆるターミナルレート)」への意識が上回り、まずは“ドル買い”が先行しました。
しかしながら「世界的な景気悪化(失速)」への思惑がにわかに台頭したことで、次第に“米利回り低下→ドル売り”へと転換していきました。
こうして欧州タイムに向けて“137.861円”へと上昇したドル円は、NYタイム終盤には“136.216円”へと押し下げられていきました。

◆ まだまだ思惑は“揺れ動く”…?


「米12月利上げ」の確率は、短期金融市場では“0.75%:約20% VS 0.50%:約80%”が継続しており、まだ既定路線と呼べるほどには深化しておりません。
このため思惑は“揺れ動き”やすく、それでいて“一方向へ動意”は限定されているのが実状といえます。

そして本日も「主だった米経済指標が不在(新規失業保険申請件数はありますが…)」という状況になります。
です。
そうなると“決定打はない”と見るのが自然であり、「米利上げペース鈍化 VS 利上げ長期化」は残り続けると見るのが妥当ということになります。

◆ 「“136円”を巡る攻防戦」が基本だが…!?


オーダー状況を見ると、“136円ライン”は「まとまった規模のドル買いオーダー VS ストップロスのドル売りオーダー」が背中合わせで配置されていると聞き及びます。
割り込めば“200日移動平均線(本日は134.950円)”を窺う可能性が高まる反面、そうでなければ…?

“方向感定まらず”を基本にしつつも、本日は“幾分買い戻し優勢”と見るのが妥当なところかもしれませんね。
もちろん油断は禁物、神経質な展開を強いられることに変わりはありませんが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しております。

138.927(11/22~12/2の61.8%戻し)
138.568(20日移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
138.083(12/1高値、大台)
上値5:137.861(12/7高値、11/22~12/2の50%戻し)
上値4:137.567(ピボット1stレジスタンス)
上値3:137.233(12/7高値後の61.8%戻し)
上値2:137.039(12/7高値後の50%戻し、大台)
上値1:136.751(日足・一目均衡表転換線、-1σ)
前営業日終値:136.597
下値1:136.216(12/7安値、12/2~12/7の38.2%押し水準)
下値2:135.960(12/6安値、大台、ピボット1stサポート)
下値3:135.737(12/2~12/7の50%押し)
下値4:135.294(12/2~12/7の61.8%押し、ピボット2ndサポート)
下値5:134.950(200日移動平均線、大台)
134.751(-2σ)
134.277(ピボットローブレイクアウト)
134.133(12/5安値)
134.000(大台)
133.612(12/2安値)

《10:40》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想