■株主還元策
天昇電気工業<6776>は2016年3月期までの9年間は業績が不振であったことから無配を続けていた。しかし2017年3月期には大幅増益を達成、収益基盤も安定してきたとの判断から、年間3円の復配を果たした。その後、2018年3月期から2022年3月期まで年間3円配当を継続した。同社は「復配したとはいえ決して高い水準ではない。今後も業績を安定させ、少しずつ増配を行っていきたい。しかし設備投資を優先することも有り得る」と述べた。同社のフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた額)は、増配を行うのに十分な水準であり、本来であれば2022年3月期にも増配の可能性があったと弊社は見ている。しかし現時点ではコロナ禍の影響が見定められないことや海外で大型投資を行ったことから、2023年3月期の配当予想も年間3円としている。今後業績の回復が明白となり海外事業が軌道に乗ってくれば、増配の可能性もあると予想している。今後の業績動向や設備投資計画や配当水準には注目する必要がありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<EY>
天昇電気工業<6776>は2016年3月期までの9年間は業績が不振であったことから無配を続けていた。しかし2017年3月期には大幅増益を達成、収益基盤も安定してきたとの判断から、年間3円の復配を果たした。その後、2018年3月期から2022年3月期まで年間3円配当を継続した。同社は「復配したとはいえ決して高い水準ではない。今後も業績を安定させ、少しずつ増配を行っていきたい。しかし設備投資を優先することも有り得る」と述べた。同社のフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた額)は、増配を行うのに十分な水準であり、本来であれば2022年3月期にも増配の可能性があったと弊社は見ている。しかし現時点ではコロナ禍の影響が見定められないことや海外で大型投資を行ったことから、2023年3月期の配当予想も年間3円としている。今後業績の回復が明白となり海外事業が軌道に乗ってくれば、増配の可能性もあると予想している。今後の業績動向や設備投資計画や配当水準には注目する必要がありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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