“膠着(揺れ動き)”は変わらない…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/06/28 10:24

◆ “上値拡大”も、“膠着”変わらず…


昨日は「米利上げ観測」について、様々な憶測が飛び交いました。
ただ「金融引き締め加速にブレーキ」との思惑が後退したことで、「株高の連鎖」はストップしました。
一方で“3.21%”へ米10年債利回りが上昇したこともあり、これにつれたドル円は“135.545円”へと上値を伸ばしました。

ただ「米2年&5年債入札の応札倍率低下」が米10年債利回り上昇の原因とされているだけに、「明確な方向性」が定まることはありませんでした。
このためドル円も“135円半ばより上”を窺うには至らず、基本的には“135円台”を中心に“膠着”というのが実状といえます。

◆ いつ“上値の重さ”が意識されても…?


「米10年債利回り動向(3.00%割れ回避→3.2%へ上昇)」を踏まえれば、ドル円は“下値が堅い”と見るのが自然です。
一方で「景気減速懸念」は根強いものがあり、すでに「株高の連鎖」も止まりました。
このため“利益確定売り”がいつ台頭してもおかしくなく、いつ“上値の重さ”が意識されてもおかしくない状況でもあります。

◆ 「スポット取引」「ポートフォリオ調整」で、さらに混迷…!?


本日は「スポット取引の月内最終応当日」に当たり、“実需絡み”のフローが飛び交うと見られます。
また月末/四半期末ということもあって、「ポートフォリオ調整」に絡むフローが飛び交う可能性が否めないところです。
そうなると「方向性定まらず」が輪をかけて台頭する展開も、当然、否めないということになってきます。

それでいて“ドル主導”もしくは“円主導”のマーケットですので、昨日も記したように「全くの膠着」にはならないと考えるのが自然です。
引き続き本日も“揺れ動き”を想定しつつ、押すところあらば“押し目買い”、跳ねるところあらば“利益確定売り”で対処したいと考えたいところです。
目先は難しいと考えられる、“レンジ脱却”が実現するまでは…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:136.206(6/23高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:136.000(大台)
上値3:135.910(+1σ)
上値2:135.772(6/22~6/23の61.8%戻し)
上値1:135.638(ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:135.474
下値1:135.326(6/27安値後の23.6%押し)
下値2:135.173(6/27安値後の38.2%押し)
下値3:135.009(6/27NYタイム安値《6/27高値後の押し目》、6/27安値後の50%押し、大台)
下値4:134.925(6/27安値後の61.8%押し)
下値5:134.772(6/27安値後の76.4%押し)

《10:00》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想