◆ 再び“135円”に乗せるも、基本は“膠着”
『急激な円安に憂慮』
『政府・日銀提携し、適切に対処する方針を確認』
岸田首相-黒田日銀総裁の会談内容が報じられると、欧州タイム序盤にかけて“134.543円”へ値を落とす場面が見られました。
ただし「主要国の金融政策」が先週末で終了したこともあり、“反動的な買い戻し”が欧米株式に入っており、次第に“リスク選好→円売り”が優勢となりました。
また「日米金融当局の立ち位置の違い」を背景に“金利選好→ドル買い”も継続しており、ドル円は緩やかながらも“135.20円水準”への値を戻していきました。
もっとも「米国市場休場(奴隷解放記念日の振替)」ということで流動性は乏しく、「明確な方向性」が定まることのないまま、昨日の取引を終えています。
◆ “上方向”に意識が向くのは当然だが…?
“ドル買い+円売り”が促されやすいのは事実であり、“円売り安心感”が再び漂い始めつつある印象も否めないところです。
一方で行く手を阻むのは「円安けん制発言」ですが、これは“上値を押さえる”として機能するかも微妙であり、ましてや“押し下げる”には力不足といわざるを得ないのが実状といえます。
このため「日銀の本気度(緩和姿勢の継続)」を試す動きが持ち込まれても何ら不思議ではなく、その意味では“リスクは上方向”と見るのが自然ということになります。
◆ ただ「パウエル議会証言」を控えるスケジュール感では…!?
それでも「(半期に一度の)パウエルFRB議長・議会証言」を控える状況下、どこまで“積極的なポジション構築”が行われるかは不透明(微妙)といわざるを得ません。
さらにスイスショックで大きく値を落とした16日を除けば、直近5日の内、4日は高値が“135.450/576/424/434円”でほぼ揃っています。
突破すれば“ストップロス”を絡めた“さらなる上伸”が期待されるものの、突破するには“相応のパワーが必要”と見るのが妥当な状況でもあります。
基本は“上方向”とは考えますが、目先は“上値が押さえられる”を想定したいところです。
少なくとも、3連休明けとなる“米国勢の動向”を確認するまでは…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:136.050(98/10/5高値、大台)
上値4:135.915(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:135.576(6/15高値)
上値2:135.434(6/20高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:135.197(6/20安値後の戻り高値)
前営業日終値:135.095
下値1:135.000(大台、6/20欧州タイム安値後の38.2%押し)
下値2:134.871(6/20欧州タイム安値後の50%押し)
下値3:134.793(6/20欧州タイム安値後の61.8%押し、+1σ)
下値4:134.614(ピボット1stサポート)
下値5:134.543(6/20安値)
《10:30》
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