「色々なシナリオが描ける = 乱高下する可能性」…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/06/15 11:01

◆ 「米大幅利上げ」への思惑が… - 135円半ば


FOMCを前に“膠着(様子見)”するかに思われましたが、“利益確定売りが入った”という事実が後を押しました。
特に昨日は「6月利上げ幅は0.50%→0.75%に拡大」との見方が増幅したことから、米10年債利回りはさらに“3.49%”へと上昇しました。
一方で日銀は『15日に長期国債を追加買入、オファー金額も増額』と報じられたことで、“許容上限(0.25%)引き上げ”への思惑は剥落しています。
こうして“金利選好→ドル買い+円売り”が優勢となる中、ドル円は“前日高値(131.180円)”を上回り、“131.450円”へとさらに上値を伸ばしています。

◆ いよいよ“大一番”… - FOMC


こうした中で行われるのが、今週最大イベントの一つ「FOMC」です。
前記したように「利上げ幅拡大(0.50%→0.75%)」の意識が急速に高まっており、すでに金先市場では“約95%”の確率を織り込んだとされています。
このため「(利上げ幅が)0.50%or0.75%」で大きく振れる可能性があるのみならず、「(0.75%だとしても)知ったら終いorさらにドル買い進行」の可能性が潜んでいる可能性が指摘されるところです。
さらに「次回以降の利上げ幅(7月も0.50%→0.75%等)」への思惑まで考えれば、発表までは“動くに動けない”と見るのが自然…?

“24年ぶりの高値”からさらに上値を伸ばしたドル円ですが、発表までは“利益確定売り”先行と見ておく必要がありそうです。
そして結果次第ではありますが、発表後は“乱高下”に備えたいところです。
基本的には“さらなる上方向”を想定していますが、いずれにしても予断を持つことなく、“神経質かつ臨機応変”な対応が求められる一日になりそうです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※FOMCが予定されていますので、いつもより値幅を拡大しています。

137.220(98/9/24高値)
137.000(大台)
136.900(98/9/28高値、98/10/1高値)
136.880(98/10/1高値)
上値5:136.730(+2σ)
上値4:136.502(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:136.426(3/31~5/9-5/24の100%返し)
上値2:136.050(98/10/5高値)
上値1:135.961(ピボット1stレジスタンス、大台)
前営業日終値:135.421
下値1:135.000(大台)
下値2:134.582(6/9~6/14の38.2%押し)
下値3:134.314(6/9~6/14の50%押し、ピボット1stサポート)
下値4:134.017(6/14欧州タイム安値《6/14安値後の押し目》、6/9~6/14の61.8%押し、6/2~6/14の23.6%押し、大台)
下値5:133.858(6/14安値)
133.592(6/13安値、+1σ)
133.473(6/2~6/14の38.2%押し)
133.362(6/10安値、5/24~6/14の23.6%押し、ピボット2ndサポート)
133.178(6/9安値)

《10:25》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想