ただ本日は、「さらに動きづらい」…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/05/30 11:22

◆ “膠着”変わらず…


先週末は「米インフレ・ピークアウト観測」が再燃したことで、「米利上げ加速」への思惑が一段と後退しました。
ただ米10年債利回りは“2.70%”へと低下したものの、NYダウが“+570ドル超”と続伸を見せています。
このためドル円は“金利選好後退→ドル売り”と“リスク選好→円売り”の綱引きとなり、“127円ライン”を挟んだ膠着から抜け出すことはありませんでした。

◆ 引き続き「些細な要因で急変動」は意識すべきだが…?


本日は「米国市場休場(メモリアル・デー)」ですので、“流動性低下”は否めないところがあります。
そうした中で「6月&7月の米0.50%利上げ」の確率を金先市場は“90%超”織り込んでいることを踏まえれば、リスクとしては“巻き戻し(ドル売り)”と見るのが妥当です。
それでも今週は「主要な米経済指標」が目白押しというスケジュール感ですので、“内容を確認したい(様子見)”という意向が働きやすいのも事実です。
そして“126.90-70円”にはドル買いオーダー、“127.40-50円”にかけてはドル売りオーダーが待ち構えるというオーダー状況を聞き及ぶと、それらを飛び越すのは並大抵ではない…?

“流動性低下”の際は「全くの動意薄」の他に、「些細な要因で揺れ動く」というのもありますので、楽観は禁物です。
それでも本日に関しては「前者(動意薄)」を基本と見るのが無難かもしれませんね。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:127.660(5/17~5/24の38.2%戻し)
上値4:127.577(5/26高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:127.468(-1σ)
上値2:127.345(ピボット1stレジスタンス)
上値1:127.255(5/27高値)
前営業日終値:127.099
下値1:127.000(大台)
下値2:126.815(5/27NYタイム安値《5/27安値後の押し目》、ピボット1stサポート)
下値3:126.673(5/27安値、50日移動平均線)
下値4:126.540(5/26安値)
下値5:126.355(5/24安値、ピボット2ndサポート)

《10:45》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想