暴落銘柄数22銘柄で週明けの下落に注意【西村剛】

著者:西村剛
投稿:2022/05/11 19:00

企業の決算発表がピークを迎えています。

あなたもリスクを承知で、決算跨ぎした銘柄があると思います。サプライズ決算で株価は上昇したり、悪材料の発表により株価は急落したりと、企業の決算発表は株価変動の一大イベントでしょう。

足元の日本株指数は軟調に推移しておりますが、そろそろ株価のリバウンドを狙って買い付けるべきなのでしょうか。企業の決算発表で日本株は更なる下落の可能性があるかもしれません。

11日は時価総額最上位の<7203>トヨタ自動車が場中に決算を発表、株価が一時6%近く下落するなど、株価が乱高下しています。これまで発表された決算では

・減益予想が増益予想だった
・増益予想がさらに大幅に上方修正されていた

といったケースは株価が上昇するものの、

・ほぼ市場の予想通りだった
・増益だが市場予想よりも低かった

といった銘柄は、材料出尽くし感や好決算期待からの失望売りにより下落するケースが多い印象です。ここのところの株価下落で市場全体が弱気ムードですので、決算発表を受けて上昇する銘柄はかなり少ない印象です。

今週末13日には約1300社の決算発表が控えており、週明け16日には、決算発表を受けた失望売りが出てくる可能性もあるでしょう。

直近の相場では【米国のインフレ懸念による金融引き締めへの警戒感】が大きなテーマとなっており、金利上昇とともに米国株は年初来安値を更新する展開となっています。金利が上昇する局面では、中長期では株価は下落しやすいのですが、そういったなかでももちろん一時的にリバウンドする局面も短期的にはあるでしょう。ただ、その局面は今ではないと考えています。

私が日々監視している暴落銘柄数は9日38銘柄、10日24銘柄、11日22銘柄と、まだ暴落時の底打ちの目安となる50銘柄を超えてはいません。ですので、「まだ底打ちからのリバウンドを狙うのはちょっと早いかな・・・」という印象です。

これくらい下がると・・・そろそろかな買いたくなるのですが、そこはグッと我慢が必要でしょう。勘や感情だけで判断するのは危険ですので無理なトレードはしないようにしておきましょう。

西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想