◆ 「知ったら終い」の典型… - FOMC
注目のFOMCでは“0.50%利上げ”が実施され、その後のパウエルFRB議長・記者会見でも『インフレは高すぎる』との発言にて、当初は“ドル買い”が進行しました。
しかし『次回以降の会合で“0.75%利上げ”は検討していない』と事実上否定されたことで一変、“ドル売り”が優勢となり、一時は“128.644円”と値を落としています。
もっとも昨日は「米インフレ→金利先高観」が再燃しており、米10年債利回りが“急上昇(→3.10%)”する中で、ドル円は“反発(→130.545円)”しています。
◆ “ドル買い”一辺倒とはなりづらいが…?
昨日は「米利回り急上昇」を背景にして「NYダウが“急落(1000ドル超安)”」したように、インフレ抑制を目的とした「拙速的な金融引き締め」には改めて是非が問われつつあります。
また「米経済の軟着陸(ソフトランディング)」にも懐疑的な見方が増えつつあるだけに、積極的に“ドル買い”を謳える地合いではないのは事実です。
しかし「日米金融当局の立ち位置の違い」は如何ともしがたいだけに、金利面では“ドル買い+円売り”に傾斜せざるを得ないのが実状です。
◆ 「米雇用統計」がキッカケになる…!?
こうした状況下、本日は米雇用統計が予定されています。
事前予想は「非農業部門雇用者数(+39.1万人)/失業率(3.5%)/平均時給(前年比+5.5%)」となっており、ここからの乖離具合が注目ということになります。
ただ昨日発表された「米非農業部門労働生産性」は“1947年以来最大のマイナス幅(△7.5%)”となる一方、「単位労働コスト」は“1982年以来の高い伸び(+11.6%)”を示しました。
いずれも「インフレ高進」が示唆される内容であっただけに、「一つ一つの項目」のみならず、「そのバランス」が重要視されてくることになりそうです。
“3.10%”に乗せた「米10年債利回りの行方」、“1000ドル超安”を見せた「NYダウの波及具合」。
さらには連休明けの「国内実需絡みのフロー」や、ウクライナに絡んだ「ロシアの動向(本日は露戦勝記念日)」等、動意付かせる要因はいくつも存在しています。
それでも「FOMC後の調整」を経て、“ドル買い”が基調として再び進行するか?否か?のキッカケとなるのは、これからの「米経済指標次第」といえるかもしれませんね。
特に本日の「米雇用統計」には要注目と考えたいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:131.300(02/4/17高値、4/28高値)
上値4:130.945(4/29高値、大台)
上値3:130.893(ピボット1stレジスタンス)
上値2:130.643(4/28~5/4の76.4%戻し)
上値1:130.545(5/5高値)
前営業日終値:130.171
下値1:130.000(大台)
下値2:128.753(5/5安値)
下値3:128.644(5/4安値、5/4~5/5の50%押し)
下値4:129.315(4/29安値、5/4~5/5の61.8%押し)
下値5:129.092(日足・一目均衡表転換線、+1σ、4/27~4/28の50%押し、ピボット1stサポート)
《11:25》
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