「日米金融当局の立ち位置の違い」が鮮明になりやすい一日…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/04/28 10:53

◆ “ドル買い”再燃… - 128円半ば


 『ロシア、ポーランド・ブルガリアに対して天然ガスの供給停止』

この報をキッカケに、昨日は“ユーロ売り→ドル買い”が目立ちました。
一方で「米利上げ加速観測」の蒸し返しもあり、米10年債利回りも“上昇(2.72%→2.83%)”しています。
さらに大型連休(GW)を控えて、国内輸入筋がドル手当てを“買い急いだ”ことも、後を押した印象があります。
こうして“ドル買い”がさらに進行する中、ユーロドルは“2017年3月3日以来(1.05147ドル)”へと下落、そしてドル円は“128.583円”へと反発しています。

◆ 少なくとも“今回の変更はない” - 日銀会合


こうした中、本日は「日銀金融政策決定会合」が予定されています。
「据え置き」が想定されていますが、一部で「フォワードガイダンス変更(→タカ派寄り)」や「長期金利の変動幅拡大(±0.25%→±0.50%)」等が囁かれているだけに、神経質な展開が想定されるところです。

ただし昨日も記したように、「日銀・指値オペ」は本日まで実施されます。
また「展望リポート」では“インフレ見通し引き上げ”が想定されているものの、すでに“織り込み済”と見られます。
そうなると相反する前記変更・修正については、少なくとも“今回の変更はない”と見るのが妥当ということになります。

後は「ことの成り行き」を見極める必要がありますが、「日米金融当局の立ち位置の違い」が鮮明になりやすいマーケット環境でもあります。
大型連休前ではありますが、“もう一段の上値追い”は十分に想定される局面と見たいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:129.401(4/20高値)
上値4:129.108(4/22高値)
上値3:129.000(大台、ピボット1stレジスタンス)
上値2:128.849(4/25高値)
上値1:128.583(4/27高値)
前営業日終値:128.411
下値1:128.212(+1σ)
下値2:128.000(大台)
下値3:127.820(日足・一目均衡表転換線)
下値4:127.675(4/27安値後の61.8%押し)
下値5:127.388(4/27安値後の76.4%押し、ピボット1stサポート)

《10:25》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想