スカラ Research Memo(4):主力のIT/AI/IoT/DX事業など5つの事業を展開(2)

配信元:フィスコ
投稿:2022/03/29 15:04
スカラ<4845>の会社概要

(3) 人材・教育事業
人材・教育事業は売上収益の65%が人材事業、35%が教育事業となっている。人材事業については、アスリートプランニングが体育会学生向けの総合就職支援サービスや女子学生に特化した就活支援サービス、プロアスリートのセカンドキャリア支援などを展開している。現在の収益源は、新卒採用向け企業合同説明会の企画・運営となっている。同サービスは毎年6月より企業に向けて出展ブースの販売を開始し、12月から翌年3月に開催するスケジュールとなっているため、業績としては第3四半期に収益が偏重する季節要因がある。ただ、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)でリアルの合同説明会の開催が難しくなるなか、オンラインでのイベント開催にも取り組んでいる。

教育事業では、フォーハンズが保育園「みんなのほいくえん」、インターナショナル幼保園「Universal Kids」、国際感覚を養う学童「UK Academy」、運動に特化した放課後等デイサービス「ラルゴ KIDS」等、乳児から小学生までを対象に付加価値の高い教育サービスを展開している。また、スポーツストーリーズが子ども向け野球スクール「ファインズ」、サッカースクール「ビュート」、バスケットボールスクール「ダンカーズ」及びバルシューレ等のスポーツ教室を展開しており、運動能力面のみならず非認知能力の成長を重視した運営を行っていることが特長だ。

(4) EC事業
EC事業では、スカラプレイスが対戦型ゲームのトレーディングカードの買取販売及び、攻略サイトの機能を備えたリユースECサイト「カードショップ - 遊々亭 -」を運営している。同サイトに関してはゲーム業界での認知度も高く、中古カードの値付けでは参考指標にされるほどの影響力を持ち、業界No.1のECショップとして知られている。海外ユーザーからの購入も多く、2020年6月期からは海外ユーザーからの買取も開始している。

(5) 投資・インキュベーション事業
投資・インキュベーション事業については、同社本体による事業投資や自治体と連携した地方創生関連サービスのほか、ジェイ・フェニックス・リサーチによる企業価値創造支援に向けたエンゲージメント、スカラパートナーズによる新規事業開発、並びにワーケーションの施設紹介サイト「KomfortaWorkation」の運営を中心とした地方創生関連サービス、SCLキャピタルが運営する価値共創エンゲージメントファンドのSCSV1号投資事業有限責任組合での投資、及びその投資に関連するバリューアップ等が含まれている。

なお、価値共創エンゲージメントファンドで出資を行う対象企業としては、時価総額で100億円規模までの上場企業で、投下資本利益率(ROIC)15%以上が見込まれる企業となる。1社当たり1~1.5億円を目安に出資し、投資後の運用方針としては、想定した企業価値に達した段階で売却し、次の投資先企業の株式取得資金に充当していくことにしている。2022年6月期第2四半期までの投資案件としては、アーキテクツ・スタジオ・ジャパン<6085>及びクックビズ<6558>アステナホールディングス<8095>に出資している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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