勢いづいているが…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/03/23 12:07

◆ ストップロスを巻き込みながら…」 - 121円回復


見誤った、ここまでストップロスが絡むとは…。

「米利上げ加速」への思惑から、「日米金利格差」はさらに拡大しています。
一方で、金融株主導にて米株式も上昇していますので、「リスクセンチメント」も改善しています。
このため「金利/リスク」の双方からドル円には上昇圧力がかかっており、さらには「欧年内利上げ」を巡る思惑まで台頭している格好になります。
こうして“円売り”が消去法的に加速する格好となり、“120円の大台”を突破したドル円は、そのままストップロスを絡めて“121円台”へと駆け上がりました。

◆ ファンダメンタルズ的にはまだ上…?


「日米金利格差」が再テーマ化していることで、“ドル買い+円売り”には安心感が膨らんでいると考えるのが自然です。
一方で「リスクセンチメント」も改善しており、“リスク選好→円売り”が促されやすいと見るのが妥当です。
そうなるとさらに加速する可能性が否めなくなり、“121.478(16/2/1高値)”や“121.677(16/1/29高値)”を目指しても何ら不思議ではないことになります。
さらに上回ると“約2円幅”となる“123.499(15/12/18高値)”まで、一気に駆け上がる可能性まで想定されるところです。

◆ それでも「上昇往き過ぎ感」「期末を控えたスケジュール感」が残る・・・!?


ただここで問題となるのが、「上昇往き過ぎ感」と「期末を控えたスケジュール感」です。
そして前者は“短期的に明らか”であり、そして後者は“新規のポジション構築は手控えられる”と見るのが妥当ということになります。
そうなると“ストップロス(ポジション決済)”さえ終えれば…?

見誤ったばかりであり、また流れに逆らう格好にもなりますが、ここからの“上値追い”には慎重であるべきと考えたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:121.970(21/1/6~22/1/4-22/1/24の61.8%返し、ピボット2ndレジスタンス、大台)
上値4:121.677(16/1/29高値)
上値3:121.478(16/2/1高値)
上値2:121.404(ピボット1stレジスタンス)
上値1:121.036(16/2/2高値、3/22高値、+2σ、1/4~1/24の261.8%戻し水準、大台)
前営業日終値:120.816
下値1:120.380(3/22高値後の押し目、3/17~3/22の23.6%押し水準)
下値2:120.007(3/17~3/22の38.2%押し、大台)
下値3:119.693(3/17~3/22の50%押し)
下値4:119.379(3/17~3/22の61.8%押し)
下値5:118.991(3/17~3/22の76.4%押し)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想