◆ 「米利上げ観測」と「本邦経常赤字拡大」 - 120円回復
先週末の日銀会合は、想定通りの“据え置き”でした。
このため特に動意は見られず、マーケットは「米利上げ観測」と、そして「本邦経常赤字拡大」への思惑で持ちきりでした
特に昨日は東京市場が休場となる中、流動性低下も目立っており、そんな中で「パウエルFRB議長発言」がマーケットを動意づかせました。
『必要ならば、次回5月FOMCで0.50%利上げも選択肢』
この発言から米10年債利回りは“19/5/24以来(2.32%)”の水準まで急上昇し、これに引っ張られる格好で“金利選好→ドル買い”が進行しました。
特に「日米金利格差拡大」がテーマ化しやすい対円では“円売り”も並行しており、“先週末高値(119.395円)”を突破すると、本日に入って到頭“120円の大台”に到達しています。
◆ 「安心感」あるが、「達成感」も台頭しやすい。そして「実需絡み」が・・・?
米FRBは「インフレ高止まりリスク」を強く警戒するスタンスに転じており、“金利選好→ドル買い”が促されやすいといえます。
一方で「ウクライナ情勢」は従来の“リスク回避→円買い”ではなく、“資源価格高騰→本邦経常赤字拡大→円売り”が意識されています。
このため「安心感」が台頭しやすく、これが“上値模索”の原動力になっている感があります。
もっともテクニカル的には“上昇往き過ぎ”が見えつつある中、「期末が近づいている」というスケジュール感が存在しています。
つまり「実需絡みのフロー」が、目先は活発化する展開が想定されるところです。
そして「ドル円急上昇」を背景に、現在は“買い方”が慌てている状況であり、“売り方”は高みの見物といった感じになっています。
このため「無理はしない」「高いところで待ち構える」といった状況になりやすく、その分だけ”ドル買い”が進行しやすいともいえます。
ただ期日が刻一刻と迫る状況であるだけに、いつまでも「待ち構える」で過ごせるかは未知数です。
逆に「ポジション調整」でも入れば。どこの水準でも「手当てせざるを得ない」といった展開にもなりかねません。
「安心感」が台頭しやすく、「実需絡み」も後押しとなりやすい印象がある“ドル買い”ですが、すでに「大台到達」という動きを見せました。
ここからは「ポジション調整(利益確定売り)」が加速するのか?あるいはしないのか?を主体にしながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:121.036(16/2/2高値、1/4~1/24の261.8%戻し、大台)
上値4:120.347(21/1/6~22/1/4-22/1/24の50%返し)
上値3:120.084(+2σ、ピボットハイブレイクアウト、大台)
上値2:119.790(ピボット2ndレジスタンス)
上値1:119.647(21/11/30~22/1/4-22/1/24の161.8%返し、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:119.483
下値1:119.192(ピボット1stサポート)
下値2:119.054(3/21安値、大台)
下値3:118.900(ピボット2ndサポート)
下値4:118.747(ピボットローブレイクアウト)
下値5:118.469(3/18安値)
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