“ポジション調整”が優先される…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/03/18 11:19

◆ 一時“119円”を再回復も、その後は“膠着”…


「米利上げ」に伴う“金利選好→ドル買い”は、昨日も継続しました。
また「ロシアのデフォルト懸念」が一旦回避されたことから、“リスク回避→円買い”もさらに巻き戻されています。
こうして双方からの後押しを受けたドル円は、再び“119円台”を回復する動きを見せています。

一方で「停戦協議」への期待は根強いものの、“不透明感”が払拭される気配は見られておりません。
このため「(一旦の)材料出尽くし」「知ったら終い」が上回っているのが実状であり、ドル円は“上値の重さ”を引きずりました。
こうして“前日高値(119.118円)”を上回れなかったドル円は、“118.364円”へと押し下げられる動きも見せています。

◆ いよいよ「材料出尽くし」…? - 日銀会合


本日は「日銀金融政策決定会合」が行われますので、「金利格差」をテーマとする“金利選好→ドル買い”が継続する可能性は残ります。
ただ“現状維持(据え置き)”との見方が大勢を占める中、サプライズとなる可能性は“限りなくゼロに近い”と見るのが妥当です。
そうなるとFOMC後のように「(一旦の)材料出尽くし」「知ったら終い」が台頭しても、何ら不思議ではない…?

“118.50-30円”にはかなりのドル買いオーダーが並んでいるとされますので、割り込むには“かなりのパワー”が必要になると見られます。
ただしそれを上回るドル売りオーダーが“119.00-10円”に待ち構えているとも聞き及びますので、こちらも“相応のパワー”が必要と見られます。
どちらかに振れれば“波乱含み”となりますが、まだ“当該レンジ内での揺れ動き”と見るのが妥当かも知れませんね。
もっとも本邦3連休を控えた週末であり、直近の動きまで踏まえれば、“振れるとすれば下方向(ポジション調整)”との認識は、頭の片隅に残しておく必要がありますが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:119.453(2/10~2/24の261.8%戻し)
上値4:119.326(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:119.118(3/16高値、+2σ)
上値2:119.026(3/17高値、大台、ピボット1stレジスタンス)
上値1:118.851(3/17高値後の戻り高値)
前営業日終値:118.607
下値1:118.469(3/17安値後の押し目)
下値2:118.364(3/17安値、ピボット1stサポート)
下値3:118.240(3/15~3/16の61.8%押し)
下値4:118.173(3/16安値)
下値5:118.000(大台、3/4~3/16の23.6%押し、ピボット2ndサポート)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想