こうなると「往き付くところまで」…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/03/14 11:26

◆ ストップロスを絡めつつ… - 117円前半


見誤った…。

「新規のポジション形成は手控えられる」との見方から、「利益確定売り先行」と見た先週末。
しかし結果は意に反して、“大幅上昇”となりました。
「日米金利格差」もしくは「日米金融当局の立ち位置の違い」を背景に、“ドル買い+円売り”が進行したからです。
この影響にて“ネックライン(1/4高値:116.346円)”を上回ったドル円は、ストップロスを絡めて“2017年1月以来水準(117.355円)”へと駆け上がりました。

◆ 週が明けても「勢いは止まらない」…?


こうして『米3月0.25%利上げ』は元より、「次回(5月)は0.50%利上げ?」等が囃されているなど、「米金利先高観」は再燃しています。
米10年債利回りは“2.05%”へ、米2年債利回りは“1.80%”へ上昇する場面を見せており、週が明けても“上値窺い”は留まるところを知りません。
このため“2017年1月以来水準”へ駆け上がったドル円も、留まるところを知らない…?

「ウクライナ情勢」は予断を許さないだけに、いつ“リスク回避→円買い”がぶり返してもおかしくありません。
また前記上昇で“往き過ぎ感”も台頭していますので、いつ“利益確定売り”が入ってもおかしくないところでもあります。
それでもこうなってしまえば、やはり「往き付くところまで往ってしまう」を想定しておかざるを得ないところはあります。
次なる上値メドとして意識しておきたいのは“118円の大台”“17/1/4高値(118.168円)”ですが、“17/1/3高値(118.593円)”辺りまで見ておくべきかもしれませんね。


◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:118.168(17/1/4高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:118.000(大台)
上値3:117.721(ピボット1stレジスタンス)
上値2:117.527(17/1/9高値)
上値1:117.355(3/11高値)
前営業日終値:117.282
下値1:117.000(大台、+2σ)
下値2:116.716(3/4~3/11の23.6%押し)
下値3:116.476(ピボット1stサポート)
下値4:116.321(3/4~3/11の38.2%押し)
下値5:116.110(3/11安値、日足・一目均衡表転換線)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想