◆ 昨日は“ドル売り”が優勢 - 一時“115円割れ”
昨日発表のシカゴ購買部協会景気指数は“予想外の上昇(+0.9の65.2)”を見せたものの、“ドル買い”につながることはありませんでした。
逆に翌日から発表される主要な米経済指標を控えて、“利益確定売り”が先行しました。
特に欧債券利回りが上昇したことが大きく、米10年債利回りが“1.81%”に乗せる場面を見せたにもかかわらず、相対的に“ドル売り”が進行しました。
こうして影響を受けたドル円は、一時“115円割れ(安値は114.918円)”へと値を落としています。
もっとも「米金融正常化」に向けた動きが後退したわけではなく、“下値の堅さ”は相変わらずといった様相は続いています。
さらにNYダウが“続伸(+400ドル超)”したことから“リスク回避姿勢”も巻き戻されており、金利/リスクの双方から押し戻されて“115円台”で昨日の取引を終えています。
◆ 幾分“ハト派的”なコメントも…?
こうした中、本日はISM製造業景況指数が予定されています。
事前予想は“さらなる低下(58.7→57.5)”が見込まれていますので、これが“仕掛け的な動き(ドル売り)”につながるかがまずは注目されるところです。
もっとも「米3月利上げ」が完全に織り込まれた印象がある中、直近の米株急落&ウクライナ情勢等を鑑みて、幾分“ハト派的”なコメントもすでに出始めています。
『0.50%利上げが好ましいとは思わない(ジョージ・カンザスシティ連銀総裁)』
『0.50%利上げは自分が望む政策ではない(ボスティック・アトランタ連銀総裁)』
『あくまでも段階的な政策シフト(デーリー・サンフランシスコ連銀総裁)』
そうなると“金利上昇→ドル買い”は減退する可能性があるものの、反面“リスク回避→円買い”は相対的に後退しやすい・・・?
そしてこれまでの動向を踏まえれば、後者の影響がより大きい可能性が高い・・・?
◆ オーダー状況は“強気”のまま…!?
オーダー状況を見ると、ドル買いオーダーは“114.90-80円”に引き下げられたものの、ドル売りオーダーは“115.50-70円”で据え置きと、強気姿勢を崩していないと聞き及びます。
基本的には“115円前半を中心する揺れ動き”と見ますが、“下値が堅い”がより顕著な展開を本日は想定しておくべきかもしれませんね。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:115.590(1/31高値、+1σ)
上値4:115.504(ピボット1stレジスタンス)
上値3:115.390(1/28~1/31の61.8%戻し)
上値2:115.300(1/28~1/31の50%戻し)
上値1:115.210(1/28~1/31の38.2%戻し)
前営業日終値:115.125
下値1:115.000(大台)
下値2:114.910(1/31安値、日足・一目均衡表基準線)
下値3:114.837(1/24~1/28の38.2%押し、20日移動平均線、ピボット1stサポート)
下値4:114.576(1/24~1/28の50%押し、日足・一目均衡表転換線、週足・一目均衡表転換線、ピボット2ndサポート)
下値5:114.473(1/27安値)
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