ビーアンドピー Research Memo(6):リアル領域とデジタル領域を融合させたビジネスモデルへの転換を目指す

配信元:フィスコ
投稿:2022/01/31 15:46
■今後の見通し

3. 中長期の成長戦略
ビーアンドピー<7804>は、市場の変化に合わせながら中長期的成長を目指し、インクジェットプリント事業のノウハウが活用可能であるデジタルサイネージ事業及びデジタルプロモーション事業の開始、インクジェットプリントサービスだけにとどまらない「販売促進・マーケティングをトータルサポートするワンストップ企業」としてのサービス拡大、インクジェットプリント分野で蓄積された販促ノウハウ、生産能力、顧客基盤を生かしたあらゆる分野に対しての多角的セールスプロモーションを支援していく。以上の今後の成長イメージとしては、3つの事業を柱として「リアル領域」と「デジタル領域」を融合させたビジネスモデルへの転換を目指していくものである。

また、今後のさらなる成長及び企業価値の向上を実現させるには、同社はM&A戦略が非常に重要と考えており、プロジェクトチームを編成してM&Aに関する各種調査を積極的に行い、実現に向けて具体的に計画を進めている。M&Aに関する基本戦略に関しては「営業地域や顧客層の拡大を図るための顧客基盤の拡大」「超量産ロットの受注体制の構築と同社が得意とする小ロットから大ロットまでの受注を拡大させるための生産能力の拡大」「大都市圏を中心としたエリア販路の拡大とその黒字化」「今までインクジェット技術が使われていなかったようなインテリア分野やアパレル分野への展開を加速させるための付加価値ビジネスへの進出」の4つを軸に進めていく。

4. CSR戦略
同社では「より良い働きを通じて従業員の物心両面の幸せを創造し社会へ貢献する」という経営理念の下、経済・社会の発展に貢献して、責任ある企業活動を行うことが企業の社会的責任と考えている。そして同社のステークホルダーに対する責任を果たすとともに社会から信頼される企業であり続けたいと考えており、働きやすい職場への取り組みや環境への取り組み等のCSR活動を経営理念の実現のために重要な活動の1つと捉え、事業活動を通じて社会の発展に貢献している。

(1) 働きやすい職場への取り組み
同社は「企業競争力の源泉力である最高の『働きがい』を創る」ことを目指して、社員の働きがいを高める以下3つの取り組みを行っている。これにより社員の意欲向上、従業員満足の向上を推進している。

a) 働きがいへの取り組み
事業拡大を目指す同社にとって人材は最も重要な財産と考え、社員が働きやすく働きがいのある職場を整備するとともに、プライベートの時間も充実させることができるようワークライフバランスを推進している。具体的には、業務効率化の推進や勤務体制の見直しや教育体制を整備するなど職場改革を実行することにより、長時間労働を是正し、会社全体の生産性を向上させる取り組みを進めている。また、さらなる働きがいの向上に向けて、ジョブローテーション制度の採用や有給休暇取得率の向上などの取り組みを進めている。

b) 安全への取り組み
従業員の安全と健康を確保するため、労働安全衛生法に基づき安全衛生委員会を設置し、同社と従業員が協力して安全で快適な働きやすい職場環境をつくるための様々な議論を行っている。また、安全で安心な職場づくりのためのリスクアセスメント実施、「労災ゼロ」のための職場の安全対策推進、健康で快適な職場づくりのための安全衛生委員会による毎月の「衛生委員会だより」作成など、従業員に健康や安全に対する情報提供を行っている。

c) 人権尊重への取り組み
基本的な権利である人権の尊重を重要な社会的責任であると認識し、すべてのステークホルダーの多様性や人格・個性を尊重して、差別は一切行わない企業風土を築き上げている。

(2) 環境への取り組み
地球環境に配慮した「リサイクル可能な環境配慮型エコ素材」「次世代インクの使用」「不燃インクジェット出力」などの取り組みを行っており、地球環境保護・保全に取り組み、持続可能な社会の継続的発展に貢献している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)


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