◆ 金融正常化を急ぐ必要性が後退… - “金利低下→ドル売り”
昨日の米PPIでも「インフレ高止まり(前年比+9.7%)」が示されましたが、前日の米CPIにて“織り込み済”の印象は拭えないところです。
特に昨日は“2週連続増加(+2.3万件の23.0万件)”となった新規失業保険申請件数もあり、「金融正常化を急ぐ必要性は後退」との見方につながった面もありました。
このため昨日も「米3月利上げを囃す発言」がFRB関係者から相次いだものの、米10年債利回りは逆に“1.70%割れ”へと押し下げられていきました。
こうして“金利低下→ドル売り”が促される格好となり、ドル円は“114円ライン(113.997円・Bid)”へとさらに値を落としました。
◆ 仮に正当化されたとしても…? - “リスク選好→円売り”が見え隠れ…
ただし「早めの米金融正常化」を囃す声が相次いでいるのは事実であり、これを無視した動きは理に叶いません。
また「急ぐ必要なし」が仮に正当化されたとしても、今度は「世界経済の回復が脅かされるリスク低下」と捉えられる可能性を秘めています。
そうなると“リスク選好→円売り”が台頭してもおかしくなく、つまり“さらなる下値追い”を期待(懸念)するのはかなり微妙といえます。
◆ スケジュール感的には“もう一段の下値追い”も否めないが…?
米3連休を控えていますので、“もう一段のポジション調整”が促される可能性はゼロではありません。
さらに“仕掛け的な動き”が入れば、“114.00-113.80円”に控えた「分厚いドル買いオーダー」を脅かす可能性も否定できないことになります。
それでも「インフレ高止まり」という事実が変わらない以上は、あくまでも“ポジション調整”と見るのが自然であり、妥当です。
そしてそれが「知ったら終い」「噂で買って、事実で売る」以上、昨日も記したように「時間の経過とともに勢いは減少しやすい」といった特性を持っています。
想定とは異なる動きであり、まだ楽観もできませんが、引き続き“下値は堅い”、押すところあらば“買い拾い”にて対処したいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:114.901(1/4~1/13の38.2%戻し、20日移動平均線)
上値4:114.704(1/13高値、日足・一目均衡表基準線)
上値3:114.580(ピボット1stレジスタンス)
上値2:114.437(週足・一目均衡表転換線)
上値1:114.263(50日移動平均線)
前営業日終値:114.164(-1σ)
下値1:114.000(大台、1/13安値)
下値2:113.899(11/30~1/4の61.8%押し、12/22安値、ピボット1stサポート)
下値3:113.631(日足・一目均衡表先行スパン上限)
下値4:113.553(12/21安値、ピボット2ndサポート)
下値5:113.328(12/20安値、-2σ)
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