豪ドル/NZドル、当面は往って来い相場継続か

著者:津田隆光
投稿:2022/01/14 10:06

相場の力を溜め込む時間帯

豪ドル/NZドル・日足・複合チャート
豪ドル/NZドル・日足・複合チャート出所:マネースクエアFXチャート

【注目ポイント】「1.06500NZドル」上抜け突破するか否か
【見通し①】同レート上抜け突破なら、「1.07000NZドル」付近までの上昇
【見通し②】同レート上値抑制なら、「1.05715NZドル」付近までの下押し
【想定“主戦場”(コアレンジ)】「1.05715~1.06500NZドル」


豪ドル/NZドルにおける喫緊の注目ポイントと捉えていた「1.06500NZドル上抜け突破成否」ですが、本稿執筆(14日午前8時)時点では未達となっており、狭いレンジ内を往って来いとなる相場付きが続いています。

上図の各メルクマールを見ると、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方に位置していること、3) ローソク足の下方に分厚い形状の青色雲(=先行スパン、サポート帯)があること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足上方で点灯していること、そして、5) DMI(方向性指数)で-DI>+DIの乖離がやや拡大し、ADXが右肩下がり推移になっている(上図青色点線丸印)ことから、豪ドル/NZドル・日足チャートは、上下圧力が拮抗するレンジ相場を形成する時間帯であると判断します。

その他メルクマールでは、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが収縮する“スクイーズ”となっていることから、足もとの豪ドル/NZドル・日足チャートは、相場の力を溜め込む時間帯であると捉えることも可能です。

注目すべきポイントは、引き続き上述した「1.06500NZドル」(上図黄色矢印および黒色線)をローソク足が上抜け突破するか否か。

筆者が予想する、今後の見通しは以下の通りです。(見通し①、②)


[見通し①]
これからの時間にかけて、「1.06500NZドル」を終値ベースで上抜け突破した場合は、もう一段の上値切り上げとなる可能性も。当該ケースでは、「上値抵抗線として機能するBB・+2σライン超え」および「BB・±2σラインの“エクスパンション”」も伴いながら、心理的水準である「1.07000NZドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇もあり得そうです。

[見通し②]
一方で、「1.06500NZドル」付近で上値を抑制される動きとなった場合は、狭いレンジ内で往って来いとなる相場が継続しそうです。当該ケースでは、「BB・+2σラインでの上値抑制」および「21日MA割れ」も伴いながら、BB・-2σライン(≒1.05715NZドル、上図Ⓑ水色線)付近までの下押しとなる可能性も。ただし、現時点の先行スパンは分厚い形状(=強い下値サポート帯)となっていることから、その下値余地は限定的となりそうです。


上記見通し①および②を概括すると、「1.06500NZドル超え」が示現したケースでは「1.07000NZドル」付近までの上値切り上げとなる可能性はあるものの、当面の豪ドル/NZドルは「1.05715~1.06500NZドル」を“主戦場”(コアレンジ)とするレンジワーク主体の相場付きとなる蓋然性(がいぜんせい)が高そうです。

津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想