やはり基本は“幅の広いレンジ内”…!?

著者:武市佳史
投稿:2021/12/10 11:35

◆ “巻き戻し”の“巻き戻し” - 113円前半


「オミクロン株への懸念後退」を背景にした“リスク回避の巻き戻し”は、とりあえず一服しました。
逆に昨日は“その巻き戻しの巻き戻し(結局リスク回避)”が優勢となったで、幅広い通貨に対して“円買い”が目立ちました。
こうして“114円台”を回復し切れずにいたドル円は、逆に“113.264円”へと押し戻されていきました。

もっともこうした動きは“リスク回避に逆戻り”というよりは、“往き過ぎた期待先行が押し返された”と見るのが自然です。
そうなると“幅の広いレンジ内”と見るのが、やはり本日も妥当ということになります。

◆ “動意づく”可能性は否めないが…? - 米CPI


もちろん「米CPI」の結果次第では、“動意づく”という可能性はゼロではありません。
それでも「FOMC(14-15日)」にマーケットの目が向いている以上、“一方向への動意”は限定されると見るのが自然です。
オーダー状況を見ると、“113.80-114.00円”にドル売りオーダー、“113.20-00円”にドル買いオーダーが大量に設定されているとも聞き及びます。

臨機応変に立ち回る必要はありますが、やはり本日も“当該レンジ内での揺れ動き”を基本としたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:114.023(11/24~11/30の50%戻し、日足・一目均衡表基準線、大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:113.953(11/29高値、12/8高値、20日移動平均線)
上値3:113.847(週足・一目均衡表転換線、12/9高値)
上値2:113.756(ピボット1stレジスタンス)
上値1:113.624(50日移動平均線)
前営業日終値:113.458
下値1:113.264(12/9安値、日足・一目均衡表先行スパン上限/転換線、12/3~12/8の50%押し、ピボット1stサポート)
下値2:113.090(12/3~12/8の61.8%押し、-1σ)
下値3:112.966(ピボット2ndサポート、大台)
下値4:112.811(12/6安値)
下値5:112.668(ピボットローブレイクアウト)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想