本日の英CPIは英中銀にとってはひと時の休息か=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2021/10/21 00:37
 ポンドドルはロンドン時間に1.3740ドル付近まで値を落としていたが、NY時間にかけて買い戻しが膨らんでおり、1.38ドル台に戻している。ロンドン時間に発表された9月の英消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことでポンド買いが一服していたようだ。ただ、年内の英利上げ期待が強まる中で、下値では押し目買いオーダーが並んでいるようだ。

 英CPIについては、8月の数字が9年ぶりの上昇率を記録していたこともあり、英中銀にとってはひと時の休息といったところであろう。全般的に物価は高い水準で推移しているものの、今回はレストランやホテルといった外食レジャー産業の鈍化が相殺していた。外食レジャー産業については、昨年8月に英政府によって実施された割引政策の終了後、昨年9月に価格が上昇していたことも前年比ベースで影響していたようだ。

 ただ、輸送や住宅に牽引された物価上昇圧力は依然として拡大しており、市場の早期利上げ期待に変化はなない。一部からは過熱気味との指摘も出ているが、11月の利上げ開始を織り込む動きも出ている。いずれにしろ、英中銀は主要国の中で最初の利上げを実施する中銀になる可能性が濃厚だ。しかし、これは恐れるべきことではなく、株式市場などは最終的に利上げが行われても冷静に反応する可能性も指摘されている。

英消費者物価指数(9月)20日15:00
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.7%(前月比)
結果 3.1%
予想 3.2% 前回 3.2%(前年比)
結果 2.9%
予想 3.0% 前回 3.1%(コア・前年比)

GBP/USD 1.3822 GBP/JPY 157.94 EUR/GBP 0.8426

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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