■株主還元策
Jトラスト<8508>では、株主への適正な利益還元及び安定的な配当の維持を配当政策の基本としている。しかしながら2020年12月期は、個別決算において損失を計上したことで利益剰余金がマイナスの状態となり分配可能額の確保が困難となったことから、これまでの1株当たり1.0円の期末配当金予想を無配に修正した。
同社は、資本金及び資本準備金の額を減少しその全額をその他資本剰余金に振り替えるとともに、増加後のその他資本剰余金の一部を繰越利益剰余金に振り替え、欠損の填補に充当することで分配可能な状態に戻した。業績の大幅上方修正に伴い配当原資を確保できる見通しだ。2021年12月期の配当は期末1.0円への復配を予定し、今後は安定的かつ継続的な配当を実施する考えである。
同社では、株主の日頃からの支援に感謝するとともに、同社株式への投資意欲を高め、中長期的に同社株式を保有してもらうことを目的として、2018年5月に株主優待制度の導入を発表した。しかし、大幅な業績悪化となり、なおかつ減配となったことなどを考慮し、株主優待制度を休止することとした。当面は、事業ポートフォリオの再編により早期の業績回復に努め、企業価値を高めていくことを優先するものと見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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Jトラスト<8508>では、株主への適正な利益還元及び安定的な配当の維持を配当政策の基本としている。しかしながら2020年12月期は、個別決算において損失を計上したことで利益剰余金がマイナスの状態となり分配可能額の確保が困難となったことから、これまでの1株当たり1.0円の期末配当金予想を無配に修正した。
同社は、資本金及び資本準備金の額を減少しその全額をその他資本剰余金に振り替えるとともに、増加後のその他資本剰余金の一部を繰越利益剰余金に振り替え、欠損の填補に充当することで分配可能な状態に戻した。業績の大幅上方修正に伴い配当原資を確保できる見通しだ。2021年12月期の配当は期末1.0円への復配を予定し、今後は安定的かつ継続的な配当を実施する考えである。
同社では、株主の日頃からの支援に感謝するとともに、同社株式への投資意欲を高め、中長期的に同社株式を保有してもらうことを目的として、2018年5月に株主優待制度の導入を発表した。しかし、大幅な業績悪化となり、なおかつ減配となったことなどを考慮し、株主優待制度を休止することとした。当面は、事業ポートフォリオの再編により早期の業績回復に努め、企業価値を高めていくことを優先するものと見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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