チャートの形状は弱気を維持 下値を試す動きに

昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 323.73 ドル安の 34792.67、ナスダック総合指数は 19.24 ポイント高の 14780.53 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 27510 円付近での推移。したがって、本日の東京株式相場はやや軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
昨日、米国で発表された ADP 雇用レポートは、市場予想を大幅に下回る 33 万人増。足元、労働者不足が伝えられていただけに、比較的ショッキングな内容だった。今週末の米雇用統計に注目が集まっており、一時的に株価に影響を与えるかもしれない。
ただ、日経平均への影響は限定的。朝方は小幅な下落に留まり、方向感を探る動きとなるだろう。日経平均の日足チャートでは昨日、短いながらも下ひげが出現。ちょっと底固い動きになっているが、明確な買いシグナルになるものではない。チャート形状は弱気を維持しており、どうしても下方向に行きやすい。本日はやや軟調スタートから、改めて下値を試す動きとなるだろう。
株価を押し下げているのは、もちろんコロナの感染拡大だ。東京の1日の新規感染者は4000 人超。過去最多を更新しており、さらに増える見通しだ。足元で買い手掛かり材料が乏しい「夏枯れ相場」。投資家の買い手控えムードは強く、徐々に下値を試す動きとなるだろう。日経平均の下方には複数の窓が空いており、大きく口を開けて待っている。これらを連鎖的に埋める可能性が高く、投資家は十分な注意が必要だ。日経平均 23000 円くらいまでの急落は容易に想像できる。
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