NY株式市場(12日)4月消費者物価指数は前年同月比で4.2%上昇−石油パイプライン停止は6日目に突入
12日のニューヨーク株式市場でダウ平均は下値を探る展開となりそうだ。
アメリカではハッカー攻撃による石油パイプラインの停止が12日で6日目に入った。全米自動車協会(AAA)によると、米国のガソリン平均小売価格は12日に1ガロンあたり3ドルを突破した。3ドル台に上昇するのは、2014年以来だ。
今回のハッカー攻撃で東海岸への燃料供給で重要な石油パイプラインが停止していることから、フロリダ州などでガソリンの売り切れが相次いだほか、ノースカロライナ州などでは非常事態宣言が発令されており、ガソリン不足による市民生活の混乱に拍車が掛かっているという。
米国での物価動向を見極める上注目されていた4月の消費者物価指数=CPIは、前年同月比で4.2%上昇と市場予想(3.6%上昇)を大きく上回ったことも、インフレ圧力の強さを強く意識させる結果となった。
ニューヨーク株式市場ではインフレ懸念からハイテク株中心に連日でリスクオフムードが継続しそうだ。ダウ平均は寄り付きで前日の日中安値(3万4075ドル)を再び試しながら下値を探る動きが見られよう。米国10年債利回りがCPIの発表を受けて1.6%台半ばまで上昇基調を強めていることも相場の押し下げ要因となろう。
ただ、停止している石油パイプラインの運営会社は、引き続き今週末までに供給再開を目指すものと見られている。12日にも供給再開に向けた安全確認作業を行うことが判明していることから、調査結果に関するニュースフローには機敏に反応したいところだ。ダウ平均は、朝方の売り一巡後に前日安値から節目の3万4000ドル割れを回避して踏ん張れるかどうか下値の固さが試されそうな一日となる。
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