昭電工、今期最終を一転黒字に上方修正

　昭和電工 <4004> が5月10日午前(10:30)に業績修正を発表。21年12月期の連結最終損益を従来予想の140億円の赤字→110億円の黒字(前期は763億円の赤字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなった。
　同時に、1-6月期(上期)の連結最終損益も従来予想の160億円の赤字→90億円の黒字(前年同期は545億円の赤字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなった。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　売上高は、その他セグメントは昭光通商株式会社の株式公開買付に伴う当社保有分株式の売却により第２四半期から当社連結子会社の対象外とすることにより減収となる一方、その他の全セグメントで前回予想比増収を見込みます。特に、昭和電工マテリアルズセグメントは半導体関連事業が需給のタイト化を受け前回想定を上回り、無機セグメントでは黒鉛電極事業が需給改善に伴い販売数量が想定を上回り、また石油化学セグメントにおいても原料ナフサ価格が上昇するとともに堅調なアジア需給を背景に製品市況が前回予想を上回って推移しております。営業利益は、昭和電工マテリアルズセグメントは半導体やデータセンター等の市場伸長を背景とした電子材料や配線板材料、および自動車生産の想定以上の回復を背景としたモビリティ部材が増益を見込み、無機セグメントは黒鉛電極事業の販売数量が前回予想を上回り増益となり、また、石油化学セグメントはアジア需給の改善と米国における寒波の影響や原料ナフサ市況上昇を受け製品市況が改善し増益を見込む等、その他セグメント以外の全セグメントで増益を見込みます。これを受け、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益についても前回予想と比べ増益を想定いたします。通期の業績予想につきましては、本発表時点では第２四半期累計期間の連結業績予想の修正分のみを反映させております。なお、配当につきましては期末配当として１株当たり65円の予想に変更はありません。