相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2021/04/02 17:34

<5759> 日東精工

 四季報より 業種:金属製品。

【特色】工業用ネジの大手。ネジ締め機などの産機、計測制御機器にも展開。自動車向けで海外強化

【増 配】前期の制御子会社買収で売上高8億円上乗せ。自動車業界の市況回復追い風にネジが期初から快走。ネジ締め機も中盤から上向きメディカルも貢献始まる。営業益急回復。為替差損見込まず。増配。

【下取り再販】古物免許取得し自社製品を下取り整備後再販する事業開始。買い替え需要喚起を企図。体内で溶解する骨折治療用高純度マグネシウムボルト開発着手。

2021年2月12日発表。2021年12月期本決算予想は、前年同期比で営業利益+84.2%の24.00億円、経常利益+83.4%の26.00億円と3期ぶりの増収・増益の見通し。

2016年6月24日の265円を安値とする上昇トレンド(A)の中で。2018年4月24日の832円の高値をつけ、ここをピークに調整入りとなって、2019年1月11日の453円まで下落しました。ここから短期の上昇トレンド(B)となって、この中で4月22日の663円、11月29日の676円と2点天井をつけたところで、コロナ相場に巻き込まれ大幅下落となって2020円3月13日に345円まで下げて、当面の底打ちとなりました。ここから3月30日の543円まで自律反発したあと、上値を500円水準とし、下値を切り上げる直角三角形の保ち合い(C)の形をつくっていましたが、この中で今年の1月4日に440円の安値をつけて急騰し、2月24日に762円の高値をつけて大商いとなって、長い上ヒゲをつけました。ここから3月4日の540円まで下げて3月11日の649円まで反発してもみあいに入っています。
 

 

<2288> 丸大食品

 四季報より 業種:食料品。

【特色】ハム・ソーセージ大手の一角。関西が地盤。食肉は牛・豚中心。子会社通じ飲料・デザートも育成

【黒字化】加工食品は低価格品増え採算悪化。タピオカ後退も痛い。再度の緊急事態宣言で外食向け等落ち込み大、営業赤字に転落。22年3月期は外食、コンビニ向けが徐々に回復。前上期痛打だったハム・ソーなどの原料高も緩和。営業黒字復活。

【大 豆】育成中の大豆ミート製品は家庭用品目数拡充、業務用投入も検討。販促はSNSなど手薄だった分野にも注力。

2021年2月9日発表。2021年3月期本決算予想は、前年同期比で営業利益-126.7%の-7.00億円、経常利益-106.4%の-2.00億円の減収・減益の見通し。

2017年10月24日の2795円(併合前559円)、2018年5月2日の2725円(併合前545円)を2点天井にして、下降トレンド(A)へ転換し、この中で12月25日の1605円まで下落し、ここから上昇トレンド(B)へ移行しました。この上昇トレンド(B)の中で2019年11月11日の2474円の戻り高値をつけたところでコロナ相場に巻き込まれ、ここからの下落で2020年2月6日の2229円から急落局面につれや安して、3月13日に1495円で底打ちとなりました。ここから3月27日の2197円まで反発して、4月3日の1780円まで押し目を入れ、5月20日に2130円まで上昇し、2段下げとなって10月30日の1625円、12月2日の1639円と2点底をつけて、買転換に転じたあと反落となっています。4月新年度入りとなり、3月に彼岸底(3月5日の28308円、3月24日の28379円)をつけたものの、すぐに反発したことで十分な下値確認ができていませんでした。ふつうは下値確認できていれば、4月新年度入りで上昇に向かうところです。今回は4月9日(金)のSQに向けて軟調な動きの可能性もあります。
 

 

<3321> ミタチ産業

 四季報より 業種:卸売業。

【特色】OA機器、工作機械、車載用向け電子部品、液晶扱う専門商社。フィリピンで情報機器端末生産も

【続 落】中国の工作機械向け微増。ただコロナ禍で国内向け車載機器関連の半導体、電子部品減速。海外向けアミューズメントも苦戦。営業減益。減配。22年5月期は新台入れ替え需要でアミューズメント復調。

【提 携】IoTプラットフォーム等展開する会社と資本業務提携、IoTサービスの拡充に注力。新事業のECサイトは5月に本格稼働予定、電子部品の拡販狙う。

2021年3月26日発表。2021年5月期本決算予想は、前年同期比で営業利益+5.4%の8.00億円、経常利益+7.1%の8.30億円と3期ぶりの増収・増益の見通し。

2015年7月3日の820円の高値から、2016年6月24日の526円まで調整し、上昇トレンド(A)へ転換しました。この中で2017年9月6日の765円の安値から①②と2段上げとなって、2018年1月5日に2195円の高値をつけました。ここをピークに下降トレンド(B)へ転換し、この中で2018年12月25日の594円、2019年8月6日の641円と2点底をつけて反発するものの、11月26日の793円まで上昇したところで、コロナ相場に巻き込まれ2020年2月の急落局面でつれ安し、3月23日に421円まで下げて底打ちとなりました。ここからの反発で5月22日の645円まで上昇し、8月3日の522円まで下げたあとは、520~650円のレンジ内の動きとなっていましたが、今月になってこのレンジをぬいてきています。
 

 

<3086> J.フロント リテイリング

 四季報より 業種:小売業。

【特色】百貨店の大丸と松坂屋が統合。子会社にパルコ。大型複合施設『ギンザシックス』が17年4月開業

【黒字転換】22年2月期の百貨店は前上期の一時休業消える。訪日客戻らず、序盤は国内客にコロナ影響残る。ただ、徐々に客足戻り、富裕層の需要堅調。パルコの家賃減免減る。宣伝費増こなし営業黒字に転換。

【パルコ】津田沼(千葉)と新所沢(埼玉)の2店舗が23年2月と24年2月に閉店へ。近隣の商業施設との競合激化などで収益性悪化。ギンザシックスで初の大規模改装実施。

2021年3月25日発表。2021年2月期本決算予想は、前年同期比で営業利益-160.1%の-242.00億円、経常利益-177.0%の-286.00億円と3期連続の減収・減益の見通し。

2017年12月27日の2190円を高値とする下降トレンド(A)の中で、2019年6月3日の1116円で、いったん底打ちし反発となって、2020年1月6日の1612円の戻り高値をつけました。この戻り高値をつけたところで、コロナ相場に巻き込まれ2月の急落局面につれ安して大幅下落となり、4月6日に686円まで下落しました。ここから6月9日に1036円の戻り高値をつけたあと、8月3日に600円まで下落して当面の底打ちとなりました。チャートの型としては6月9日の1036円を高値、8月3日の600円を安値とする三角保ち合い(B)を形成し、この煮詰まったところで、2021年1月5日の761円を安値に上放れとなって、下降トレンド(A)を突破し、3月22日に1192円まで上昇しました。
 

 

<2502> アサヒグループホールディングス

 四季報より 業種:食料品。

【特色】ビール類国内シェア首位級。総合酒類・飲料メーカー。12年にカルピスを買収。欧州に進出

【急回復】国内酒類は業務用底打ち、家庭用ビールは新商品効果で堅調。飲料も自販機販売上向く。前期6月連結の豪州事業が通期寄与。欧州はコロナ禍から尻上がり回復で営業益反発。配当性向35%メドに増配。

【債務削減】21年以降フリーCFを平均2000億円以上確保、買収で膨らんだ有利子負債削減に資金を優先充当。国内は工場の大量生産体制見直し、多品種対応進める。

2021年2月12日発表。2021年12月期本決算予想は、前年同期比で営業利益+59.8%の2160.00億円、経常利益+61.9%の2030.00億円と3期ぶりの増収・増益の見通し。

2018年1月9日の6076円、5月11日の6069円の2点天井をつけて、中期の下降トレンド(A)となりました。この中で5月11日の6069円から短期の下降トレンド①を形成し、12月26日の4023円で目先の底打ちとなって、次に短期の上昇トレンド②へ転換しました。この短期上昇トレン②の中で、2019年10月16日の5578円の戻り高値をつけたところで、コロナ相場に巻き込まれ2020年1月6日の4846円まで下げたところで、いったん2月12日に5200円まで反発するものの、ここから急落局面に入り、暴落となって3月19日の3006円で底打ちとなりました。ここからいったん6月9日の4548円まで反発するものの再下落となって、10月30日の3223円まで下落し、ここを2番底にして上昇トレンド(B)へ転換しました。この上昇トレンド(B)の中で、今年の3月9日に5046円の高値をつけて調整入りとなっています。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム

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