◆ 想定よりも“ハト派寄り” - パウエル証言
注目のパウエルFRB議長・議会証言では、一部で囁かれた『米金利上昇へのけん制』は見られませんでした。
一方で『景気回復は一様でなく、完全には程遠い』『インフレ・雇用の目標達成への道のりは長い』等、想定よりも“ハト派寄り”だったといえます。
こうして下落していた米株式は“持ち直し”、米金利上昇は“幾分低下”へと転じました。
もっとも“リスク選好→円売り”と“金利志向後退→ドル売り”が混在する格好であることから、為替への影響は限定されています。
一時“105円割れ”へと押し下げられていたドル円でしたが、証言後は“小動き”に終始しており、おおむね“105.10-30円”のレンジ内にて揺れ動いています。
◆ 「「綱引き」へ逆戻りだが…?
「金融緩和長期化」が改めて強調されたことを考えれば、“もう一段の米利回り低下→
金利志向後退→ドル売り”につながる可能性は否めないところはあります。
ただ「景気急回復」への思惑は根強いものがあるだけに、『このまま金利低下が続くかは微妙…?』『下げ渋り観測も根強い』と見るのが自然でもあります。
そうなると“株式にはポジティブ”が押し出される可能性が残り、ドル円にも“下げ渋り→下値確認”へと意識が向かう可能性が指摘されるところです。
◆ ただ“下値の堅さ”が際立つ…!?
“105.50円”に展開するドル売りオーダーは“かなりの厚さ(規模)”と聞き及びます。このため「突破できるかは微妙…?」といわざるを得ませんが、一方で“105.00-104.80円”に展開するドル買いオーダーも“相当なもの(それ以上?)”との話が漏れ聞こえてきます。
そうなるとテーマ移行への思惑も立ちやすいと見るのが自然…?
基本は“揺れ動き”と考えますが、少なくとも“さらなる下値追い”にはならない、場合によっては“レンジ上限を目指す”を期待しながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:105.920(2/18高値、50週移動平均線、+2σ)
上値4:105.841(2/22高値)
上値3:105.741(2/19高値、2/17~2/23の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:105.567(2/17~2/23の50%戻し)
上値1:105.424(2/23高値、200日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、2/17~2/23の38.2%戻し水準、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:105.263
下値1:105.143(20日移動平均線、+1σ)
下値2:105.000(大台、ピボット1stサポート)
下値3:104.917(2/23安値)
下値4:104.818(2/15安値、日足・一目均衡表基準線、1/21~2/17の50%押し)
下値5:104.715(2/12安値、ピボット2ndサポート)
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