超え切れるか…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2021/02/16 10:51

◆ “ドル売り”より“円売り”が勝る - “105円半ば”へ


「同レンジ内での推移」という意味では想定通りだったものの、「明白な方向性は定まらない」という意味では見誤った…?

「米追加経済対策」「コロナワクチン接種」への期待が継続した昨日は、“リスク選好姿勢”に包まれました。
この影響から「株高の連鎖」は継続し、そして為替では“リスク選好→ドル売り・円売り”が目立ちました。
特に対ドルを除く主要通貨で“昨年来安値水準”まで売られるなど“円売り”が目立ったこともあり、“105.20円”に展開した「厚めのドル売りオーダー」をこなしたドル円は“105.415円”へと上値を伸ばしました。

◆ 少なくとも“仕掛け的な動き”は入る…?


日経平均が“1990年8月2日終値(30,245円)”を上回っていることを考えれば、本日も“リスク選好姿勢”が先行すると見るのが自然です。
このため“テクニカル的な上値メド(200日移動平均線:本日は105.530円)”を巡る攻防戦が、本日は期待されるところです。

突破することができれば、“2/5高値(つまり年初来高値:105.765円)”までは伸びる可能性は十分。
一方で突破し切れなければ、“調整→反落”へと転じかねない「分水嶺」…。
ただ現材料のままだとすれば“仕掛け的な動き”が少なくとも入る可能性は高く、反落となっても“心理的な節目(105円ライン、2/10~現時点の50%押しにも相当)”を大きく割り込むイメージは湧かない…?

まだ「同レンジ内での推移」という状況ですので、“高値をついていく”には抵抗があります。
このため“(高値追いは)手控える”“(場合によっては)戻り売り”が基本戦略ということになりますが、そろそろ“上方ブレイク”にも備えておく必要がありそうです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:105.955(50週移動平均線、+2σ、大台)
上値4:105.765(2/5高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:105.669(2/8高値)
上値2:105.530(200日移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
上値1:105.445(2/5~2/10の76.4%戻し)
前営業日終値:105.369
下値1:105.243(+1σ)
下値2:105.087(日足・一目均衡表転換線)
下値3:105.000(大台、2/10~2/15の38.2%押し、ピボット1stサポート)
下値4:104.912(2/10~2/15の50%押し)
下値5:104.818(2/15安値、週足・一目均衡表基準線、2/10~2/15の61.8%押し)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想