~コロナショックを乗り切り、新しいエンタメ・インフラをめざす~
【ポイント】
・昨年11月下旬からコロナ第3波が始まった。昨年6月から全店営業再開で回復傾向にあったが、再び水を差された。最も稼ぐ12月は既存店が-46.7%となった。1月7日には緊急事態宣言が出され、営業時間の短縮に従っている。1Qの営業赤字は想定内であったが、2Q(12~2月)は黒字計画が赤字になろう。
・2021年8月期上期の会社計画は、当初の営業利益4億円が-20.5億円に下方修正された。上期の配当も従来の4円から2円に減配予定である。下期の計画は未定であるが、新型コロナがある程度抑えられれば改善傾向に入り、来期から本格回復となろう。
・店舗の感染症対策は進んでいる。損益分岐点も従来の水準から引き下げている。当社のカラオケの顧客サービス、競争優位性は引き続き高い。資金面では、手持の現金と既に調達済みの借入金で十分賄うことができる。来期の黒字化が見えてくれば、キャッシュ・フロー上も十分対応できよう。
・2020年2月末に、カーブス事業をスピンオフした。分割後のコシダカHDは、新しいエンタメ・インフラ企業を作っていく。新サービスと海外展開で飛躍を目指す。カラオケルームをPER(プライベート エンターテイメント ルーム)に変えて、新しい楽しみ方を提案する。昨年10月に渋谷にオープンした店舗が第1弾である。
・カラオケは、まねきねこブランドの首都圏展開、集客戦略が当たって、収益性を向上させてきた。これからはAI(人工知能)を活用した新しい楽しみ方なども具体化しよう。海外はコロナの影響で、まだ苦戦が続いている。タイに続き、インドネシアでの出店も始まったが、今は落ち着きを待っている。
・コロナショック後の経営はどう変化するのか。「既存業種新業態」を軸に、既存市場での事業を新業態の仕組みに変えていく路線は変わらない。「エンタメをインフラに」をビジョンに、中長期的な成長を目指す。今回のコロナショックの克服には2年を要しようが、収益性を戻すことは十分見込めるので、次の展開を見ながら、投資のタイミングを計りたい。
目 次
1.特色 「既存業種新業態」の総合余暇サービス提供企業
2.強み カラオケの首都圏展開で競争力を発揮
3.スピンオフ カーブスをスピンオフで分離独立
4.中期経営方針 カラオケからプライベートエンターテイメントへ
5.当面の業績 コロナショックは十分乗り切れる
6.企業評価 本格回復は2年後
企業レーティング | B |
---|---|
株価 (2021年1月26日) |
410円 |
時価総額 | 337億円 (82.3百万株) |
PBR | 1.51倍 |
ROE | 2.7% |
PER | 55.4倍 |
配当利回り | 1.0% |
総資産 | 42379百万円 |
純資産 | 21986百万円 |
自己資本比率 | 51.9% |
BPS | 272.2円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2014.8 | 37720 | 4276 | 4370 | 2423 | 32.0 | 6.9 |
2015.8 | 44257 | 4394 | 4492 | 2098 | 28.2 | 7.5 |
2016.8 | 51170 | 4810 | 4699 | 1900 | 26.2 | 8.0 |
2017.8 | 55283 | 6146 | 6354 | 3255 | 43.6 | 9.0 |
2018.8 | 61771 | 7858 | 8207 | 4426 | 54.4 | 10.0 |
2019.8 | 65840 | 9507 | 9562 | 6226 | 76.6 | 12.0 |
2020.8 | 43303 | 1147 | 1699 | -231 | -2.8 | 12.0 |
2021.8(予) | 26800 | -2800 | -2400 | -1600 | -19.8 | 4.0 |
2022.8(予) | 33200 | 1000 | 1000 | 600 | 7.4 | 4.0 |
(2020.11ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは来期ベース。14.8期末に1:2、2018年5月末で1:4の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当は修正ベース。カーブスを2020年2月末でスピンオフ(1:2.109の株式分割に相当)。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/kosidaka202101.pdf
(開示)日本ベル投資研究所は、スピンオフに関する実態と手続きの詳細を分析するために、当社株式を1000株ほど中長期的に所有している。〔アナリストレポートの原則について(詳しくはこちら)〕
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銘柄名称 | 株価 | 前日比 |
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