「年初来高値を試す動き、マザーズは大幅高」
本日の日経平均は 233.60 円高の 28756.86 円で取引を終了した。米株高を受けて買い先行となり、前日の振るい落としによって需給が再び改善。やや上値の重さが目立ったものの、総じて高値圏をキープした。
日経平均の日足チャートでは、短い上ひげが出現。年初来高値に接近したことで、利益確定の売りを出す投資家もいたようだ。ただ、順調な上昇相場は続いており、チャートの強気形状は維持。先高観は残っている。
本日、上昇が目立ったのは、マザーズ指数だ。3%以上の値上がりとなり、個人投資家好みのグロース株が上昇したことを意味している。
その背景となったのが、米株高と米長期金利の低下。成長株にとって金利低下は追い風であり、それが日本株にも波及した格好だ。昨年 10 月のような相場つきとなっており、これが継続するのかどうかが注目される。
投資家は選り好みをせず、この上昇相場に付き合うようにしたい。世界の投資信託的な意味合いがあるソフトバンク G(9984)が高値をとってくるなど、世界株高の様相が鮮明になっている。コロナ拡大への不安はあるものの、米大統領就任式を無難に通過。バイデン新大統領がパリ協定に復帰するなど、国際政治の安定にも期待が高まっている。環境関連などが物色されやすく、全体相場を押し上げる要因にもなりそうだ。
ただ、ちょっと懸念があるのが、日銀の動向である。3月の会合にも長期金利の変動幅を変える可能性があり、金利上昇を招く危険性がある。もし、それが日米金利差を縮小させることになれば、金利裁定によって円高・ドル安が進みやすくなってしまう。日本株にとってはネガティブな材料であり、この点は留意しておく必要があるだろう。とはいえ、日経平均は年初来高値を目指す動き。投資家は「買いポジション」を維持しながら、この上昇相場を享受するしかない。
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