ドル円は104円台前半まで戻り売り このあとFOMC議事録=NY為替前半

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/11/26 03:40
 きょうのNY為替市場でドル円は戻り売りが優勢となっており104円台前半まで下落している。今週のドル円は週初に突如買い戻しが強まり104円台を回復した。前日は株高・円安のフォローもあり104.75円近辺まで上昇したが、そこで上値を止められている。心理的節目の105円台回復を試す雰囲気までは無いようで、きょうは戻り売りが出ている状況。

 今週の動きは明日からの感謝祭休暇を前にしたポジション調整との見方が多い。市場ではドル安観測が根強い中で、ドル買いのフォローがなく、株高・円安だけではドル円の上値には限界があると見ているのかもしれない。

 このあと11月開催分のFOMC議事録の公表が予定されている。11月FOMCは特に大きな変更もなかったが、市場では12月FOMCでの追加緩和策への期待は根強い。現在、月800億ドルの国債購入の規模拡大まではないものと見られているが、購入する国債の年限をより長期ゾーンにシフトするとの観測も出ているようだ。その辺のヒントが何か出るか注目される。

 ユーロドルは1.19ドル付近の狭い範囲での値動きとなっている。明日からの米感謝祭休暇を前に模様眺めの雰囲気が強まっている模様。ただ、底堅さは堅持している。一部からは、明日からの米感謝祭休暇で市場参加者が少なくなることが予想される中、休暇中にユーロドルはボラティリティが高まる可能性も警戒されるとの声も聞かれる。

 来年はワクチンへの期待もあり、景気は回復するとの予想も少なくない。足元で感染拡大が続いていることから、その影響で来年序盤は景気が圧迫される可能性もあるが、春以降は景気回復が鮮明になることが期待されるという。その場合、リスク選好の雰囲気が高まり、逃避通貨に位置づけられているドルは売られ、ユーロドルは上昇が期待されているようだ。ECBの追加緩和が12月に確実視されているものの、来年の景気への期待からユーロドルは年内に1.20ドルを回復するとの声も聞かれる。そのほか、ECB当局者の話として、ECBは域内の銀行に課している配当禁止措置を資本状況に応じて解除する可能性があると伝わっている。もし、そうなれば、ユーロにとっては僅かではあるがプラスに働くとの指摘も出ている。

 ポンドドルは1.33ドルちょうど付近まで下落していたが、NY時間に入って買戻しが優勢となり、1.33ドル台後半に上昇している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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