NSW Research Memo(6):2021年3月期はDX需要の高まりを的確に捉えることで、前期並みの売上を見込む

配信元:フィスコ
投稿:2020/11/24 15:16
■今後の見通し

● 2021年3月期の業績見通し
2021年3月期の連結業績予想について日本システムウエア<9739>は、コロナ禍が事業活動及び経営成績に与える影響が不透明であり、適正かつ合理的な算定が困難であることから未定としていたが、緊急事態宣言解除後、経済活動が徐々に再開し始めていることから、第1四半期決算発表時に公表した。

第3四半期以降は、コロナ禍の影響による不透明感はあるものの、経済活動の再開に伴い、段階的に回復していくことを見込んでおり、 DXや働き方改革推進による生産性向上目的のIT投資需要に加え、ウィズコロナ・アフターコロナを支えるサービスやソリューション需要の高まりも期待できると同社では見ている。

こうした環境のもと、同社では、小売業、製造業を始めとした主要顧客の動向に注視し、事業環境変化に臨機応変に対応するとともに、比較的堅調なプロダクトソリューションセグメントのデバイス開発及びサービスソリューションセグメントのデジタル分野拡大により、ITソリューションセグメントの落ち込みをカバーすることで、同事業の収益改善に注力する方針である。ITソリューションセグメントでは、2020年3月期に発生した不採算案件については損失引当金を計上しており、ほぼ収束見込みであるものの、追加損失のリスクが若干残っている。今後は、品質管理観点での組織マネジメント強化や、重点プロジェクトにおける組織横断的な見える化など、不採算案件抑止に向けた対策の強化を図る考えだ。

以上から、2021年3月期通期の連結業績予想については、売上高38,500百万円(前期比0.6%増)、営業利益3,500百万円(同9.3%減)、経常利益3,540百万円(同9.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,400百万円(同10.1%減)を見込んでいる。厳しい経済環境ではあるものの、前期並みの売上高を目指すことは評価できるだろう。なお、2021年3月期第2四半期累計で、売上高は通期計画の46.1%、営業利益は49.9%に達している。下期の経済活動再開に伴い同社のビジネスも順調に回復していることや、上期に比べて期末の売上・利益が多いという傾向を考慮すれば、十分に達成可能と弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)


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