NYコラム(19日)ダウ平均は軟調な取引スタートか⁈−新規失業保険申請件数は市場予想を上回る増加

著者:加藤裕一
投稿:2020/11/19 23:23

NY株式市場(19日)フィラデルフィア連銀製造業指数は予想を上回る−アストラゼネカのワクチン開発が進展

19日のnニューヨーク株式市場でダウ平均は軟調な取引スタートとなりそうだ。

取引開始前に発表された先週分の新規失業保険申請件数は、74.2万件と市場予想(70.7万件)を上回ったことが相場の重石となりそうだ。ダウ平均は、前日に3万ドルの大台乗せに再び失敗して失速した流れが継続して軟調な地合いが好転するきっかけを掴めないまま寄り付きを迎えそうだ。物色動向も、やや手詰まり感が強まりそうなことから相場の柱が見えにくい相場環境となりそう。

ただ、取引開始前に発表されたフィラデルフィア連銀製造業景況指数は、+26.3と市場予想(+22.0)を上回り、製造業の景況感の底固さが確認されたほか、英製薬会社アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発している新型コロナウイルスワクチンの臨床試験で好結果が確認されたことも相場の下支え要因として意識されそうで売り込む動きも限定的な側面もある。

ダウ平均は16日に過去最高値を更新したあとの日柄調整局面を迎えていよう。株価の水準的には、節目の2万9500ドルから上下500ドルレンジを試したタイミングで、ダウ平均は、ひとまず中心レンジの2万9500ドル付近(=5日移動平均線:2万9546ドル)で買い方・売り方の力比べとなりそうな1日となる。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想