今日の為替市場ポイント:ウイルス感染増加に対する警戒感残る

配信元:フィスコ
投稿:2020/11/16 08:43
13日のドル・円は、東京市場では105円16銭から104円86銭まで下落。欧米市場では、104円15銭から104円56銭まで下落し、104円62銭で取引終了。本日16日のドル・円は、主に104円台で推移か。国内外におけるウイルス感染者数の増加を警戒して、リスク選好的な円売りは引き続き抑制される見込み。

報道によると、日本、中国、韓国、豪、NZ、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の15カ国は11月15日、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定に署名した。経済規模的に世界最大の自由貿易圏となる。インドは含まれていないが、関係者によると加盟の可能性は残されている。報道によると、RCEPの枠組みでは、中国、韓国は大半(90%程度)の工業品で日本から輸出する際の関税を段階的に撤廃する。農産品重要5項目は関税削減の対象から除外されている。

市場関係者の間では「日本からの自動車部品などの輸出拡大が期待できる」との声が聞かれている。中国への輸出については、3%程度の関税が賦課されているガソリン車用のエンジン部品の一部などについて発効時に関税が撤廃されるもようだ。RCEP協定の締結は地域の貿易・投資の促進、サプライチェーンの効率化に寄与するとみられているが、中長期的な観点でアジア諸国の金融・経済にどのような影響を及ぼすのか、注目したい。


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配信元: フィスコ