NYコラム(13日)ダウ平均は買い戻し優勢で取引スタートか⁈−決算発表したディズニーとシスコが時間外取引で堅調

著者:加藤裕一
投稿:2020/11/13 23:20

NY株式市場(13日)アリゾナ州はバイデン氏が勝利確実−中国政府がバイデン氏に祝意を正式表明

13日のニューヨーク株式市場でダウ平均は買い戻し優勢で取引が始まりそうだ。

前日の夕方に決算発表したウォルト・ディズニーとシスコ・システムズの業績内容が相次いで好結果となったことから投資家心理を落ち着かせよう。ダウ平均構成銘柄であるディズニーとシスコの上昇が、ダウ平均を持ち上げることになる。

アメリカ大統領選挙の開票作業が行われていたアリゾナ州で、民主党・バイデン候補の勝利が確実となった。これまで共和党の「牙城」とされてきたアリゾナ州で民主党の候補者が勝利するのは24年ぶりで、開票作業が終了していないのはノースカロライナ州とジョージア州のみとなった。

バイデン氏がアリゾナ州で当選確実になると同時に中国政府は、勝利を宣言したバイデン氏に初めて公式に祝意を示した。敗北宣言を拒否しているトランプ大統領は、敗戦濃厚で国内外から外堀を埋められる形でさらに崖っぷちに追い込まれた印象だ。これまで慎重姿勢を見せていた中国政府が態度を転換したことで、トランプ大統領に「最後の印籠が渡された」ことになる可能性も想定しておきたいところだ。

ダウ平均は、寄り付きで買い戻しが優勢となる局面で、前日の下げ分(317ドル)を取り戻す動きが見られよう。米中関係の改善期待からボーイングなど中国関連株が動き出せば、やや手詰まり感が強まった個別選別物色に変化の兆しが出てきてもおかしくない1日となる。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想