■要約
ジャストプランニング<4287>は、外食業界向け店舗管理システム(売上、発注/仕入、勤怠管理)となる「まかせてネット」のサービス(ASP※事業)を主力事業として展開している。中小規模の外食チェーンを中心に、2021年1月期第2四半期末時点の契約店舗数は5,073店舗と業界大手の一角を占める。月額利用料の積み上げによるストック型ビジネスモデルであり、高い収益性と安定性が特徴となっている。また、子会社で物流ソリューション事業や太陽光発電事業を行っているほか、2019年1月期より新サービスとして「Putmenu」(IoT技術を活用したモバイル注文・決済システム)を開始している。
※ASP(Application Service Provider):情報端末で利用するアプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供する事業者、またはそのサービスを指す。
1. 2021年1月期第2四半期累計業績の概要
2021年1月期第2四半期累計(2020年2月~7月)の連結業績は、売上高で前年同期比15.2%減の1,037百万円、営業利益で同30.7%減の93百万円となった。同社の主要市場である外食業界が新型コロナウイルス感染症拡大と、それに伴う政府の緊急事態宣言発出によって休業する店舗が相次ぎ、主力事業であるASP事業が売上高で同8.3%減の395百万円、セグメント利益で同11.2%減の266百万円となったほか、その他事業(子会社で展開する外食事業)も売上高で同52.6%減の28百万円、セグメント利益で同54.4%減の21百万円と落ち込んだことが減収減益要因となった。また、注力事業である「Putmenu」についても、SS(サービスステーション)向け給油サービスのモバイル注文・決済システムとして導入が開始されたものの、インバウンド需要がなくなったことで観光地向けの案件がストップしたほか、飲食店舗での導入も広がらず伸び悩む格好となった。
2. 今後の事業展開
2021年1月期の業績予想について同社は、新型コロナウイルス感染症の終息時期の見通しが不透明なことから、引き続き未定としており、合理的な算定が可能となった段階で公表する方針を示している。2021年1月期第3四半期の状況については、2020年10月から「Go to Eatキャンペーン」の開始により、飲食店への客足が戻りつつあるものの、依然、外食企業においては厳しい経営状況が続いていることに変わりなく、同社の業績も第2四半期とほぼ同水準が続いているもようだ。こうしたなか、新たな取り組みとして、8月に業務提携先のサン電子<6736>からテイクアウト業態向けのモバイル注文・決済アプリ「iToGo」事業を譲受(年間売上実績18百万円)し、同業態向けの売上深耕を図る。また、6月末に(株)オージス総研と資本業務提携を発表(同社株式の10%を保有)、今後オージス総研のシステム開発力を生かした新規サービスの開発などにも取り組んでいく予定だ。「Putmenu」事業ではSS向けの導入拡大に加えて、8月に「LINE」上で企業が自社サービスを展開できるWebアプリケーション「LINEミニアプリ」にも対応したことを発表した。いずれも収益貢献はまだ先となるが、事業拡大につながる取り組みとして注目される。
3. 株主還元策
同社は将来の事業展開と経営体質強化のため、内部留保を確保しつつ安定的な配当を継続していくことを株主還元の基本方針としている。2021年1月期の1株当たり配当金については、前期比横ばいの7.4円を予定している。自己資本比率は2021年1月期第2四半期末で92.2%、無借金経営で現金及び預金は2,189百万円と潤沢にあることから、今後も資金需要を勘案しながら安定配当を基本に配当を行っていくものと予想される。
■Key Points
・「まかせてネット」の売上は2020年5月を底に緩やかに回復、「Putmenu」はSS向けの導入が始まる
・新型コロナウイルス感染症拡大の影響が依然不透明なため、2021年1月期業績予想は未定だが、下期も厳しい市場環境が続く見通し
・テイクアウト業態向けの売上深耕、「Putmenu」の拡販、オージス総研との新規サービスの共同開発などに取り組む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<YM>
ジャストプランニング<4287>は、外食業界向け店舗管理システム(売上、発注/仕入、勤怠管理)となる「まかせてネット」のサービス(ASP※事業)を主力事業として展開している。中小規模の外食チェーンを中心に、2021年1月期第2四半期末時点の契約店舗数は5,073店舗と業界大手の一角を占める。月額利用料の積み上げによるストック型ビジネスモデルであり、高い収益性と安定性が特徴となっている。また、子会社で物流ソリューション事業や太陽光発電事業を行っているほか、2019年1月期より新サービスとして「Putmenu」(IoT技術を活用したモバイル注文・決済システム)を開始している。
※ASP(Application Service Provider):情報端末で利用するアプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供する事業者、またはそのサービスを指す。
1. 2021年1月期第2四半期累計業績の概要
2021年1月期第2四半期累計(2020年2月~7月)の連結業績は、売上高で前年同期比15.2%減の1,037百万円、営業利益で同30.7%減の93百万円となった。同社の主要市場である外食業界が新型コロナウイルス感染症拡大と、それに伴う政府の緊急事態宣言発出によって休業する店舗が相次ぎ、主力事業であるASP事業が売上高で同8.3%減の395百万円、セグメント利益で同11.2%減の266百万円となったほか、その他事業(子会社で展開する外食事業)も売上高で同52.6%減の28百万円、セグメント利益で同54.4%減の21百万円と落ち込んだことが減収減益要因となった。また、注力事業である「Putmenu」についても、SS(サービスステーション)向け給油サービスのモバイル注文・決済システムとして導入が開始されたものの、インバウンド需要がなくなったことで観光地向けの案件がストップしたほか、飲食店舗での導入も広がらず伸び悩む格好となった。
2. 今後の事業展開
2021年1月期の業績予想について同社は、新型コロナウイルス感染症の終息時期の見通しが不透明なことから、引き続き未定としており、合理的な算定が可能となった段階で公表する方針を示している。2021年1月期第3四半期の状況については、2020年10月から「Go to Eatキャンペーン」の開始により、飲食店への客足が戻りつつあるものの、依然、外食企業においては厳しい経営状況が続いていることに変わりなく、同社の業績も第2四半期とほぼ同水準が続いているもようだ。こうしたなか、新たな取り組みとして、8月に業務提携先のサン電子<6736>からテイクアウト業態向けのモバイル注文・決済アプリ「iToGo」事業を譲受(年間売上実績18百万円)し、同業態向けの売上深耕を図る。また、6月末に(株)オージス総研と資本業務提携を発表(同社株式の10%を保有)、今後オージス総研のシステム開発力を生かした新規サービスの開発などにも取り組んでいく予定だ。「Putmenu」事業ではSS向けの導入拡大に加えて、8月に「LINE」上で企業が自社サービスを展開できるWebアプリケーション「LINEミニアプリ」にも対応したことを発表した。いずれも収益貢献はまだ先となるが、事業拡大につながる取り組みとして注目される。
3. 株主還元策
同社は将来の事業展開と経営体質強化のため、内部留保を確保しつつ安定的な配当を継続していくことを株主還元の基本方針としている。2021年1月期の1株当たり配当金については、前期比横ばいの7.4円を予定している。自己資本比率は2021年1月期第2四半期末で92.2%、無借金経営で現金及び預金は2,189百万円と潤沢にあることから、今後も資金需要を勘案しながら安定配当を基本に配当を行っていくものと予想される。
■Key Points
・「まかせてネット」の売上は2020年5月を底に緩やかに回復、「Putmenu」はSS向けの導入が始まる
・新型コロナウイルス感染症拡大の影響が依然不透明なため、2021年1月期業績予想は未定だが、下期も厳しい市場環境が続く見通し
・テイクアウト業態向けの売上深耕、「Putmenu」の拡販、オージス総研との新規サービスの共同開発などに取り組む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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