NY株式市場(26日)ムニューシン ・ペロシ協議は行き詰まる−シカゴ連銀全米活動指数は市場予想を下回る
26日のニューヨーク株式市場でダウ平均は売り先行で取引が始まりそうだ。
世界的な新型コロナウイルスの感染再拡大が嫌気されそうだ。
アメリカでは、新型コロナウイルスの新規感染者数が23日に8万3000人を超え直近のピークだった7月を上回り過去最多を更新した。フランスでも23日に新規感染者数が過去最多を記録したことから夜間外出禁止措置の強化に乗り出したほか、スペイン政府は25日に全土を対象に非常事態を宣言した。アメリカとヨーロッパで感染拡大ペースが急速に加速している。
追加経済対策をめぐるムニューシン財務長官とペロシ下院議長の協議も進展せず、1週間後に投票が迫った大統領選挙前の法案成立は困難な難しい状況に陥っており、欧米での感染再拡大と財政支援の欠如で世界的な景気回復期待が後退している状況だ。
ダウ平均は一目均衡表上の雲の抵抗帯の上限に当たる先行スパン1(2万9114ドル)を見に行ったあとは、節目の2万8000ドル割れを試す展開となろう。取引開始前に発表された9月のシカゴ連銀全米活動指数が、0.27と市場予想(0.73)を下回り3ヵ月連続で低下したことも景気の先行き不安を誘う結果となった。時間外で取引されているダウ平均先物は、すでに2万8000ドル割れとなっており通常取引も下押し圧力が強く意識されそうだ。
一方で26日のニューヨーク株式市場では、ワクチン開発期待が相場の底流で流れそうで相場の下支え要因となりそうだ。ワクチン開発をめぐり英製薬大手アストラゼネカとジョンソン・アンド・ジョンソンは、FDA=アメリカ食品医薬品局から承認を得たことからアメリカ国内で中断しているコロナワクチンの臨床試験を再開した。特にアストラゼネカは、現在開発しているコロナウイルスワクチンで高齢者と若年層の双方で免疫反応を生成したことが示されたという。
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