巻き返せば「105円回復」が見えてくる…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2020/10/23 09:43

◆ 幾分戻したもの… ― 104円後半


昨日は主だった材料が飛び出すことはなく、前日に進行したドル売りは一服しました。
このため幅広い通貨に対して“ドル買い戻し”が進行し、ドル円は“104.920円”へと値を戻しました。
一方で、これら通貨には“円買い戻し”も見られたことから、「明確な方向性が定まる」ということはありませんでした。
なお昨日発表された米経済指標は概ね“好内容(新規失業保険申請件数は前週比△5.5万件、中古住宅販売は2006年5月以来の654万件)”でしたが、特に材料視されることはありませんでした。

◆ いよいよ大一番 ― 米大統領候補・最後のTV討論会


本日の注目は、何といっても「米大統領選・最後のTV討論会(日本時間10:00~)」と見られます。
“優勢”が伝えられるバイデン候補は、「無難に切り抜ければ…」との意向が見え隠れしています。
一方で“劣勢”とされるトランプ候補は「巻き返しが必須」と見られるだけに、攻勢をかけてくる展開が想定されるところです。

オーダー状況を見ると、ドル買いオーダーは“昨日安値付近(104.50-40円)”に、ドル売りオーダーは“105円手前(104.90-105.00円)”に展開しているとされています。
しかしドル買いオーダーが“104.50円より下にも段階的に並んでいる”のに対して、ドル売りオーダーは“105.40-50円まで飛ぶ”とも聞き及びます。

前者に失点がなければ「104円後半で小動き」、後者が巻き返すようなことがあると「105円回復も…」が基本と考えていますが、すでに急落している経緯を考えれば…?
いずれにしても「後は結果次第」、ことの成り行きをしっかりと見極めたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:105.609(50日移動平均線)
上値4:105.524(10/21高値、日足・一目均衡表先行スパン下限、週足・一目均衡表転換線 、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:105.426(20日移動平均線)
上値2:105.209(10/20~10/21の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:105.044(10/20~10/21の50%戻し、日足・一目均衡表転換線/基準線、大台、-1σ、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:104.882
下値1:104.747(-2σ)
下値2:104.598(ピボット1stサポート)
下値3:104.475(10/22安値)
下値4:104.343(10/21安値、ピボット2ndサポート)
下値5:104.153(ピボットローブレイクアウト)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想