NY株式市場(19日)ダウ平均は再び2万8800ドルを視野か−取引終了後のIBM決算に注目
19日のニューヨーク株式市場でダウ平均は買い戻し先行で取引が始まりそうだ。ダウ平均は、アメリカでの追加経済対策で早期成立期待が台頭していることから先週末に見られた戻り歩調が継続しそうだ。
アメリカの追加経済対策をめぐりペロシ下院議長は、ホワイトハウスとの協議打ち切り期限を20日に設定したという。ペロシ下院議長は2兆2000億ドル規模の経済対策を求め、大統領選挙前の合意に言及しているという。一方でトランプ大統領は、現在の1兆8000億ドルとしている対策規模の引き上げに前向きな姿勢を示しており、追加経済対策の成立に向け大統領選挙前の大きなヤマ場を迎え、早期決着への期待感は徐々に高まりやすいと見ている。20日の期限を前にトランプ大統領とマコネル上院院内総務ら共和党議会指導部内との党内折衝も電撃的な滑り込み合意のカギを握りそうだ。19日のニューヨーク株式市場では、ニュース・フローで刻一刻と入ってくるムニューシン財務長官とペロシ下院議長の動向を注意深く見守る必要があろう。
ダウ平均は、寄り付きで買い戻しが先行して上昇余地を探ることになりそう。値幅的には、先週末の取引で引けにかけて失速した分を取り戻すような形で、節目の2万8800ドル付近が短期的な戻りの目処として視野に入ってこよう。ただ、新型コロナウイルスの感染第2波で再び世界の感染の中心地になっている欧州株が、堅調推移から値を消す展開となっていることは相場の重石となろう。アメリカ国内でも新型コロナウイルスの感染第3波に対する警戒感は根強いことからダウ平均の上値は限定的となりそうだ。
本格化している主力企業の決算発表で、今週は主力IT・ハイテク株の決算波票が相次ぐ。20日にネットフリックス、テキサス・インスツルメンツ、21日にテスラ、22日にインテルが決算発表を予定している。19日の取引終了後にはIBMが7−9月期決算を行う予定でニューヨーク株式市場は徐々に業績相場へ移行していくことになろう。
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